東日本大震災で被災した東北3県の子どもたちを中心とした「東北ユースオーケストラ」が25日、東京オペラシティでコンサートを行い、楽団の音楽監督を務める坂本龍一(65)や女優吉永小百合(72)が出席した。

 今年で2回目となるコンサートでは、坂本の手掛けた楽曲「ラストエンペラー」、「八重の桜」メインテーマなどのほか、演奏時間50分に及ぶ大作、グスタフ・マーラーの「交響曲第1番 ニ長調 巨人」などが披露された。

 吉永は音楽に合わせて3編の詩を詠んだが、「坂本さんとセッションしているようで、勉強になるし楽しいです」とニッコリ。昨年もコンサートに参加したが、「1年たって、みんな少しずつお兄さん、お姉さんになって、音楽の色も変わってきている、うれしいですね」と、子どもたちの成長に目を細めた。「客席と一体となって舞台を作っていました。この6年大変だったことを乗り越えて、未来に向かっていくと思います」と、たくましい子どもたちに期待を寄せ、来年以降の活動についても「おじゃま虫かもしれないけど、ちょっとでもこの会に参加させていただきたい」と意欲を示した。

 小学生から大学生まで104人のオーケストラを率いた坂本は終演後、「直前の練習までヒヤヒヤしていたけど、本番は力強く演奏できて、安心しています」とホッと一息。活動について「合宿に行ったり、お金がかかる。メディアを通して、サポートしてもらえるとうれしい」と支援を呼びかけた。