宝塚歌劇団は23日、花組トップスター明日海(あすみ)りお主演で、萩尾望都さん原作の傑作マンガ「ポーの一族」を初舞台化すると発表した。

 少年の姿のまま生き続ける吸血鬼の運命を描いた同作は、72年に「別冊少女コミック」に第1作が掲載。以来、幅広い読者層に愛されてきた名作だが、これまで、原作の萩尾氏が、上演を断り続け、舞台化は実現していなかった。

 演出は劇団代表作のひとつ「エリザベート-愛と死の輪舞-」や、「スカーレット・ピンパーネル」「ロミオとジュリエット」などを手がけてきた小池修一郎氏。劇団によると、小池氏は「(今作を)いつか、ミュージカル化したいと夢見て宝塚歌劇団に入団した」と言い、85年に萩尾氏サイドへ舞台化オファーを出して以来、30年以上をかけて交渉が成立した。

 公演は来年1~3月に兵庫・宝塚大劇場と、東京宝塚劇場で上演される。主演コンビは明日海と、相手娘役の仙名彩世(せんな・あやせ)。