兵庫県と神戸市から計1億円の助成金を受け、神戸・新開地に今夏開場予定の上方落語協会第2の演芸場「喜楽館」の名称をめぐり、桂文枝会長(74)が、自身の知人女性を一般公募による選考過程に介在させたとする疑惑が22日、浮上した。同日発売の「週刊現代」が報じた。

 「週刊現代」は「桂文枝が愛人に口止め 上方落語の殿堂を巡る『ヤラセ事件』」と題し、女性の証言を掲載。文枝が女性に「喜楽館」の名前で応募するよう求め、女性の応募が採用されたなどと記されている。

 文枝会長らと名称選考を行った「新開地まちづくりNPO」事務局によると、同名称をめぐっては「別の方からも同じ名で5通あった」とし、同事務局も、選考会に同席。「会長が誰かにこだわって、ごり押ししたり、無理があったような印象は持っていない」と話した。

 同事務局は報道内容の確認が終わり次第、対応するとし「説明責任がありますので、23日に対応させていただく」とした。

 同事務局によると、公募には1046通の応募があり、昨年8月に名称を発表。その席上で、文枝が「喜楽館」を希望し、同NPO理事長らも同意したとし、「命名者は神戸市の女性」と発表されていた。