男性5人組ロックバンドSOPHIAが13日、東京・日本武道館で「HAPPY

 BIRTHDAY

 SOPHIA」と題した復活ライブを行った。キーボード都啓一(39)が、ろ胞性悪性リンパ腫(血液のがん)を奇跡的に克服、バンドとしても再出発を期す意味が込められていた。

 アリーナ中央舞台に登場した都が「ただいまあ」と第一声。キーボード演奏「愛の賛歌」で口火を切った。ボーカル松岡充(40)が「この時間を待ちわびていた。がんに勝った都を連れて戻ってきたぞ!

 信じてくれてありがとう!」と1万1000人大声援に応えた。新曲「cod-E」、都と松岡の共作の「W」、「ヒマワリ」、異例ともいえるアンコールを含め24曲を演奏。都の体調を気遣い途中休憩を挟んで約3時間のステージを完走した。

 都は昨年2月、がんを公表。バンドも同4月の中野サンプラザホール公演を最後に活動休止した。半年に渡る抗がん剤治療で、同10月には回復。今年5月には、定期的検診を続けながら音楽活動も再開した。闘病中、松岡が毎日のように都内病院を訪れ、励ました。「音楽に触れる機会を」と、松岡が出演した映画「仮面ライダーW」(10年8月公開)主題歌でソロデビュー曲となった「W」も2人で作り上げた。

 アドリブでキーボードのソロ演奏を披露した都も「みなさんの頑張れの声に元気をもらいました。絶対戻ってくると、強い気持ちで思っていました」と感無量の表情。会場には、妻の歌手久宝留理子(42)も見守っていた。

 秋にはファンクラブツアーとして、東京、名古屋、大阪のZeppライブ。来年には全国ツアーも予定されている。