今月襲名したばかりの6代目中村勘九郎(30)の主演、人気脚本家宮藤官九郎(41)の脚本と「カンクロウ」コンビでコクーン歌舞伎「天日坊(てんにちぼう)」(6~7月、東京・渋谷のシアターコクーン)が上演されることが13日、分かった。原作は河竹黙阿弥によって書かれた「五十三次天日坊」。1867年以来、145年ぶりの復活上演となる今回は、宮藤が新たに脚本を書き、串田和美氏が演出する。

 コクーン歌舞伎は94年に勘九郎の父中村勘三郎が勘九郎時代にスタートさせた。今回は新勘九郎がタイトルロールの天日坊を演じ、弟の中村七之助、中村獅童らが共演する。ふとした野心から頼朝の落とし子に成りすまそうとした天日坊が主人公。悪事を重ねながら鎌倉を目指す旅を続けるうちに、思いも寄らない自分の運命と出会うことになる。宮藤の脚本執筆はこれからだが、勘九郎は「宮藤さんの脚本に、串田さんの演出。どんなものになるか、想像もつかないような爆発的な作品にできればと思っています」と話している。