米女優の故マリリン・モンローが、1962年の死去前日にサインした銀行小切手が今月24日に米ロサンゼルスで競売にかけられる。主催するヘリテージ・オークションズ(本社・テキサス州ダラス)が2日、明らかにした。

 ヘリテージ社は、モンローが生前に書いた「恐らく最後のサイン」だとしている。落札予想価格は1万ドル(約80万円)以上。モンローがスピード違反を見逃してもらう代わりに警官に贈ったサイン入り写真も24日に競売にかけられる。

 モンローは62年8月5日、ロサンゼルスの自宅のベッドで死亡しているのが見つかった。検視で睡眠薬による自殺の疑いが強いとされたが、故ケネディ大統領を含む複雑な交友関係がうわさされ、謀殺説も取りざたされた。

 小切手は同年8月4日付で、額面は228ドル80セント。白いたんすの購入費だった。

 犯罪心理学者のバーンスタイン氏は「人は気がめいった時に衝動買いをすることがあるが、(たんすのように)実用的なものを1つ購入するのは、自殺願望のない人の心理と合致する」と、自殺説に懐疑的な見方を示した。