モデルでタレントの田中美保が、8日(日本時間9日)に米ハワイ州ホノルルで行われたホノルル・マラソンで、初マラソンながら約6時間半で完走した。目標より2時間ほど遅かったが「最後の5、6キロは無の境地だった。仕事でも私生活でも、今後に大きなプラスになりそう」と心地よさそうに話した。

 夫はJ1川崎Fの稲本潤一。豊富な運動量で知られる元日本代表だ。田中自身も少年に交じってサッカーボールを蹴ったり、バレーボールの部活で汗を流したりする活発な少女だった。

 ことし4月、ホノルル・マラソンを走る企画が持ち込まれた。稲本からは「やめた方がいい」と言われたそうだが、「30歳になって体力が落ちたし、ちょっと体重も増えた。一石二鳥」ということで挑戦を決めた。

 スポーツ用品メーカー、アディダスのスタッフから助言を受け、食生活から変えた。仕事の合間に指導を受け、10キロ、15キロと走る距離をのばしてきた。最近は「練習では何を着て走ろうかなと考える余裕も生まれた」という。

 レース当日のホノルルは快晴。強烈な日差しの下、30キロあたりから「未知の体の痛みで、ほとんど歩いてしまった」そうだが、南国の景色と声を掛けて励まし合う参加者同士の「気持ちの共有が楽しかった」と話す。

 最後はプロの顔に戻り、笑顔でゴールイン。夫の仕事の根本にある走ることの苦しさ、耐えることで得られるその先の楽しさ。それを自ら経験し知った瞬間だったようだ。