巨人二岡智宏内野手(32)と都内のラブホテルに入るなど不倫騒動の渦中にあるタレントの山本モナ(32)が10日、メーンキャスターを務めるフジテレビ系「サキヨミ」(日曜午後10時)のほか、すべてのテレビ・ラジオ番組出演を自粛し、謹慎することを発表した。

 モナの所属するオフィス北野は、出演する放送局すべてに「当分の間、出演を見合わせたい」という意向を伝え、モナには謹慎を命じた。モナは不倫疑惑が発覚した9日に、ラブホテルに行ったことを認めた上で「お酒を飲んだだけで、他には何もなかった」と釈明したが、軽率な行動には厳しい対応がとられた。

 同社の決定は森昌行社長の署名でマスコミにも配布された。06年に民主党議員との不倫のためTBS「ニュース23」のキャスターを降板した不祥事に触れながら「大抜てきを受けながら、キャスターという重責を預かった立場にはふさわしくない、自覚に欠けた行動であった」と「サキヨミ」のフジテレビに謝罪。CMスポンサーなど関係各方面に説明と謝罪に回ったことをつづっている。

 同社がモナに謹慎を命じた背景にはオーナーでもあるビートたけし(61)の意向も強くあるはずだ。前回の不祥事後、モナはたけしの後押しでバラエティー番組からやり直した。モナの奮闘もあり、メーンキャスターに抜てきされるまでになったが、わずか1度の放送で番組を離れる失態。たけしの顔に泥を塗る形だけに、キャスター以外の仕事も許さない、処分となったようだ。ただし「社内での指導・教育に努めてまいります」と、解雇の厳罰までは考えていない。

 モナの活動自粛を受け、フジは「サキヨミ」の次回13日の放送を、現在出演する伊藤利尋、大島由香里両アナウンサー、コメンテーターのウエンツ瑛士ら現行のレギュラー陣を中心に放送する予定だ。関係者によると、番組冒頭でモナ不在の理由を説明するだけでなく、本人からの視聴者への謝罪文などを読み上げる可能性もある。同局広報部は「山本氏のキャスターとしての可能性に期待していただけに、番組スタート直後にこのような事態となり、大変残念であり、かつ遺憾に思う」とコメントした。

 関係者によると、モナは新番組の1回目の放送終了後だけに、反省会をするものと待機していたスタッフを残し、1人でお笑いタレントの待つ酒席に向かった。さらには二岡とのラブホテル行きが発覚したとあって、同局の現場でも裏切られた思いが強い。「降板は当然」の流れだったが、以前の不祥事のリスク覚悟で招聘(しょうへい)した目玉キャスターでもあり、問題が事件性を伴う性質ではないため、この日夜まで結論には慎重だった。今回の出演自粛を受け、関係者は「このまま降板の方向で検討されるのでは」としており、事実上の降板となる。

 「おもいッきりイイ!!テレビ」の金曜レギュラーや「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中」に起用する日本テレビも「事務所およびご本人から出演の自粛の連絡を受けましたので了承いたしました」。「大竹まことゴールデンラジオ!」の火曜レギュラーに起用する文化放送も同様に申し出を了承した。この日、同番組では大竹が冒頭で「バカな女だね」とあきれていた。