演歌歌手鳥羽一郎（５８）がデビュー３０周年の記念曲第１弾として、フランス最大の港湾都市マルセイユを舞台とした「マルセイユの雨」（作詞田久保真見、作曲船村徹、編曲蔦将包）を２月２日に発表する。鳥羽は日本一の歌碑数を誇るが、異色の記念曲に早くも「ヒットさせて、マルセイユにも歌碑を」という声が上がっている。

　元漁師で「兄弟船」「男の港」などで知られる鳥羽とマルセイユは、ミスマッチとも思えるが、マグロやカツオの遠洋漁船に乗り、パナマやインド洋にも行っており海外漁港の経験は豊富だ。さらに鳥羽の恩師の作曲家船村徹氏が、フランスでシャンソンなどを勉強した際の経験から作曲した。

　＜歌詞＞港に待たせた船は

　夜の８時に出る…マルセイユに今夜

　赤い雨が降る

　こんな俺を

　信じてくれたお前

　命ぐらい

　安いもんだろう

　追われる男が踊り子と船で逃げようとするドラマチックな内容で、歌詞の「赤い雨」は血を想像させる。鳥羽は「ジャン・ギャバンの映画をほうふつとさせると言われます。それを私が歌うのが面白いでしょう」と意欲満々。ギャバンは「現金に手を出すな」「地下室のメロディー」で知られるフランスの名優で、ギャング映画に多数出演している。新曲のジャケット写真では鳥羽も、ギャバン定番の中折れ帽をかぶる。

　鳥羽の曲の歌碑は現在１５基。鳥羽は「マルセイユにも歌碑？

　まずはヒットさせて、実現できればいいね」と話している。

　［2011年1月31日7時45分

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