宮崎駿監督(70)が28日、東京都小金井市のスタジオジブリで、東日本大震災について「多くの困難や苦しみはあっても、より美しくしがいがある島、列島。絶望する必要はない」などと、涙ながらに語った。宮崎監督が企画、脚本を担当し、長男吾朗氏(44)が監督を務める新作アニメ映画「コクリコ坂から」は、予定通り7月16日の公開に向けて製作が進んでおり、歌手手嶌葵(23)が歌う主題歌「さよならの夏

 ~コクリコ坂から~」が発表された。

 宮崎監督は地震発生時、個人アトリエにいた。甚大な被害や原発事故について「私たちの文明はこの試練に耐えられないかもしれない。謙虚な気持ちで模索を始めよう。放射能の前線に立っている人々の犠牲に対し感謝し、誇らしく思います」と泣いた。同作のキャッチコピーは「上を向いて歩こう」。昨年決まっていたものだが、宮崎監督は「映画が何かの支えになってくれればいい」と話した。