6月28日に腎盂(じんう)がんで亡くなったタレント小野ヤスシさん(享年72)の通夜が2日、東京・青山葬儀所で営まれた。約1000人が参列。小野さんの生前の希望だった「音楽葬」が実現した。関係者によると、今日3日の葬儀・告別式では、喪主の芳子夫人に続き、遺言に従って長男泰輔さんもあいさつするという。

 小野さんは、病床でも「盛大な葬儀とかではなく、エルビス・プレスリーの曲やカントリーを流してほしい」と語っていた。亡くなった際もプレスリーの曲が枕元で流れていた。この日は式場でプレスリーのアルバム「Artist

 Of

 The

 Century」の収録曲が流された。葬儀関係者によると、葬儀・告別式後、出棺に合わせて「Help

 Me

 Make

 It

 Through

 The

 Night」が流される予定。同曲は、小野さんが車中で必ず聴いていた曲という。

 亡きがらの小野さんは、好きだったグリーンのタキシードを着ており、ひつぎには10年に開催した芸能生活50周年の案内状やマージャンパイ、ゴルフクラブなどを納めるという。遺影は約10年前に撮影した宣伝用の写真。式場の入り口両サイドには、5年前、ゴルフのマスターズを観戦した際の写真と、約30年前、NHKの時代劇に出演した際の岡っ引き姿の写真がそれぞれ飾られた。

 小野さんは約40年前に洗礼を受けたキリスト教徒で、バルトロマイというクリスチャンネームを持つ。祭壇には白いバラ、ユリなどのほか十字架も飾られた。葬儀・告別式ではこの日も参列した友人の加藤茶、平尾昌晃が弔辞を述べ、左とん平のビデオメッセージが紹介される。