来年以降のコンサート活動無期限休止を発表した氷室京介(53)が19日、ソロ25周年記念全国ツアー横浜スタジアム公演を行い、休止の理由が耳の不調であることをステージ上で明かした。「7年くらい前から、右耳の調子が悪かった。利き耳が左なので、ライブでは何とか大丈夫だったけど、その左耳もあるトーンだけ聞こえづらくなった」。限られた関係者しか知らなかった事実の告白に、客席は静まりかえった。

 今年3月の福岡公演の前後から、コンサート活動は今回のツアーが最後と伝えていた。それでも回復の可能性も信じて「最終日にもし自分が納得できればと頑張っていた」という。ファンへの発表は控えていたが、今月13日の山口・周南公演のステージで決意した。「リハーサルから調子が悪かった。これ以上は無理だなと。今日も調子がいいかなと思ったけど、本番でも耳は同じようになってしまう。人に寿命があるように、ミュージシャンとして、俺の寿命なのかもしれない」と、休止を決めた時の心境を明かした。

 今後については「クリエーティブなことはやっていく。何らかの形で1、2曲は届けられると思う」と語り、音楽制作は継続していくつもりだ。「氷室京介はおまえらが作ってくれた存在。今日と(公演のある)明日お返しして、次に日々のコンディションの中で、できることを考えてやっていきたい」と話した。

 氷室は周南公演で「氷室京介を卒業しようと思う」と電撃発表。公式ホームページでコンサート活動休止を発表したが理由は明かさなかった。今日20日も横浜スタジアムで公演を行う。