06年に死去した作曲家市川昭介さん(享年73)の遺作「両手に花」が、今日29日にリリースされる。市川さんは「アンコ椿は恋の花」「細雪」など演歌調の作品で知られるが、軽快なポップスの歌謡曲だ。

 作詞を手掛けた藤公之介さん(73)によると、亡くなる半年ほど前、藤さんが「演歌でない作品を作りたい」と依頼。半月近くかけて完成したのが「両手に花」だった。当時、同曲でデビューを予定していた新人歌手がいたが実現せず、8年の歳月が流れた。

 歌唱するのは韓国出身のコリアナJOJO(39)でデビュー曲になる。「遅咲きの歌手デビューですが、歌を通じて日韓の懸け橋になりたいです」。不倫愛におぼれる女性のストレートな心情を描く歌詞だが、さわやかなメロディーに乗って歌い上げている。