人気アニメ「ルパン三世」が、小栗旬(30)主演で実写映画化されることが26日、分かった。ルパン三世役は小栗、次元大介役は玉山鉄二(33)、石川五エ門役は綾野剛(31)、峰不二子役は黒木メイサ(25)、銭形幸一警部役は浅野忠信(39)で、来夏に公開予定という。

 1967年(昭42)から2年間「漫画アクション」で連載され、71年を境にテレビアニメ、アニメ映画となり、いずれも大ヒット作となった。実写化は74年8月公開作品で実現しており、2度目だが、求められるのは、各キャラクターのリアリティー。自覚する小栗は、約10カ月のアクショントレーニングで8キロ減量し、細身なルパン三世の体形に作り上げた。「マジかよ~実写化!

 と僕も思いました。多くの皆さんの中にもそれぞれのルパン三世がいると思いますが、若い世代にもリアルルパン世代にも楽しんでいただけるものをお届けできるように、精いっぱい頑張ります」。

 制作サイドは、原作者モンキー・パンチ氏(76)の全面協力を受けている。山本又一朗プロデューサー(66)は「モンキーさんとは、40年以上前の新宿での飲み友達だった」と明かすが、構想から4年、モンキー氏が納得する脚本を山本氏が仕上げて、10月からクランクインした。日本での撮影は既に終了し、現在はタイで約2カ月間のロケ中だ。モンキー氏は、何度も現場に足を運び、アドバイスを送っているという。「舞台はオールアジア。劇中にも撮影現場にも日本語、英語、タイ語、韓国語、中国語の5カ国語が飛び交っている」(山本氏)。

 ルパンの宿敵役には、台湾の「F4」として人気の俳優ジェリー・イェン。ほかにも韓国やタイの俳優、女優陣が名を連ねる。監督は、映画「あずみ」などの北村龍平氏で、撮影監督はスペイン人のペドロ・J・マルケス、アクション監督は韓国人シム・ジェウォンと、ワールドワイドだ。モンキー氏は「漫画・アニメのルパン三世のキャラクターたちが現実世界に飛び出してきたようだと感動しています。作品の完成が本当に楽しみ」と話している。

 ◆「ルパン三世」の実写映画

 「ルパン三世

 念力珍作戦」が、74年8月に目黒祐樹主演で公開されている。当時は、石川五エ門は登場しておらず、次元大介は田中邦衛、峰不二子は江崎英子、銭形警部は伊東四朗が演じた。