<大魔神ファイト一釣!!>

 大魔神“三度目の正直”でマグロをゲット!

 マグロはこれまで2回空振りに終わっている日刊スポーツ評論家の佐々木主浩さん(46)が、静岡・伊東港の「妙法(みょうほう)丸」から3度目のアタックを敢行した。今回は<今年最後の釣戦>と位置付けて挑んだが、昨年9月以来のヒットに加え、何と3匹も仕留める“ミラクル”で締めたからビックリ!

 以下はその<バトル劇場>のルポだ。

 今回の佐々木さんは、意気込みがいつもと違っていた。例によって、まだ暗いうちにエサのサバを釣ってからマグロが待つ伊東南沖へ向かったが、釣り場に到着するなり右舷ミヨシ(船首)で素早く道具を整えて「(マグロよ)いつでもこい」態勢-。アドバイザーとして同乗する加藤雄二さん(59=日刊釣りペン・クラブ)が、同トモ(船尾)に並んでサオを出した。

 北東風が吹きつけ、波立つ海に太田潔船長(71)の合図で、置きザオのままサバをセットした仕掛けを投入。泳ぎに任せ、ラインが100メートル前後出たところで待つ。潮流れはきついが、潮温は20度台で何やら雰囲気も違う。周りでは8隻の釣り船が忙しく走り回り、1隻から「バレた」のコールが…。大魔神「こっちにもきそうだゾ」と<バトル劇場>の開演を予告!?

 果たせるかな、午前8時すぎだ。仕掛けを投入後、いきなりリールからラインが飛びだした。60メートル余りしか出ていないが、太田船長が「マグロだ」と叫んだ。佐々木さん、サオを持って猛烈な走りをこらえるが、リールを巻いてもそれ以上ラインが出ていく…。そんなバトルが続き、船べり近くまで寄せてくると、下に潜り込み、ギュンギュンッ!

 折れんばかりに曲がり、たまらず「とまってくれ」とほえる。

 30分ほど経過して海面下に巨大魚の姿が…。すかさず太田船長がモリを突き刺し、ギャフに掛けて加藤さんらと3人がかりで取り込んだのが26キロのクロマグロだ。大魔神、フーッと息を吐き出して、体力を回復させるために小休止…。しかし、この日のマグロは待ってくれなかった!?

 

 30分後、今度は加藤さんにきた。ヒットしたら、やりとりは佐々木さんの担当と決めてあり、サオを受け取って再び綱引きのごとき力比べ。10分…20分と経過する途中、大魔神「左手がシビれる」ともらした後、海面下にユラ~…20キロ弱のクロマグロだ。2匹は昨年9月に30キロと20キロを仕留めて以来だが、サオを支える左手の握力はゼロ状態…で、以降は何とワタクシめにバトンタッチさせたのだ。

 こちらとしてはもう不安だらけ。太田船長のアドバイス「150メートルぐらいラインを出したら30メートルほど巻き戻し、また泳がせてアピールする」を頼りにやっていると、リールから勢いよくラインが走った。何となんとマグロが食いついてしまった!?

 佐々木さんも驚きながらサオを持って、再度バトルの末、釣り上げたのが22キロだったが、「これ以上は体力的にきつい」と精も根も尽き果てた様子で、珍しくも早あがり宣言。でも、先の「菊花賞(G1)」で愛馬(ヴォルシェーブ)が惨敗(11着)した後で「その鬱憤(うっぷん)晴らしにもなったし、次は別の大物で第2ステージ」と大満足の大魔神でした。【長瀬川忠信】

 ▼船

 日刊スポーツ新聞社指定「妙法丸」【電話】0557・37・4913。マグロは仕立て船限定の予約制で5人まで11万円。午前3時半目安に船着き場(場所は要確認)集合。HP<http://www4.i-younet.ne.jp/~myoho-m/>

 ▼交通

 電車はJR伊東駅からタクシー利用。マイカーの場合は、国道135号で伊東港「妙法丸」の船着き場へ。詳細は要確認。