東京都の小池百合子知事は9日の定例会見で、都知事選で自身を支援した豊島、練馬両区の区議7人に除名処分を下した自民党東京都連の方針について、1度党を除名になった舛添要一前知事を、都知事選で推薦した一貫性のなさを引き合いに、「推して知るべきだ」と、切り捨てた。

 「ひとことで言えば、臨機応変に対応してきたのは事実だ」とも指摘した。

 舛添氏は、新党結成で党を飛び出し、10年に1度、除名処分を受けた。しかし14年の都知事選の候補者不足の影響もあって一転、都連が推薦、初当選した。

 小池氏は「考えてみたら、前任者の舛添さんは自民党を除名された方だが、都連は(舛添氏を)推薦し、勝利した。そういったことを考えると、都連の決定がどういうものなのかということだ。都連もいろいろ苦労したと思うが、どういうものかなあと思う」と、皮肉った。

 「(当時、自民党の小泉)進次郎さんは、『除名する人を、なぜ担ぐのか』と言っていたことも思い出す」と、進次郎氏の発言まで引き合いに、都連の不透明な対応を蒸し返した。

 7人の区議については「大切な仲間であり、区議の活動に支障が出ないようサポートしていく。大事な仲間としてともに活動していく」と述べた上で、「判断するのは都民の皆さんで、その判断をどう受け止めるかは都連の課題だ」とも指摘した。

 大阪府の松井一郎知事が、今回の事態を受け、小池氏も自民党籍を離れてはどうかと言及したことを問われると、「私がどうするかは、私自身が決めることだ」と述べるにとどめた。