高齢ドライバーによる死亡事故が後を絶たない。3月には75歳以上の運転者が免許を更新する際の認知症対策を強めた改正道交法が施行される。

<高齢ドライバーの主な事故>

 ▼15年10月28日 宮崎市で73歳の男性が運転する軽乗用車が歩道上で約700メートル暴走。歩行者6人をはね2人が死亡、4人が重軽傷。男性は数年前から認知症の症状が出ていた。

 ▼16年10月28日 横浜市港南区の市道で、小学生の列に軽トラックが突っ込み、小学生ら7人死傷。運転していた88歳の男性は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で逮捕されたが、今月16日に処分保留のまま釈放された。男性は「どこを走ったか覚えていない」などと供述。

 ▼16年11月10日 栃木県下野市の病院玄関付近で、84歳の男性が運転していた乗用車が暴走、3人が巻き込まれ1人が死亡、2人が負傷。男性は自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で宇都宮地検に書類送検。「精算機に手が届かずアクセルとブレーキを踏み間違えた」などと供述。

 ▼16年11月12日 東京都立川市にある国立病院機構災害医療センターの敷地内で、83歳の女性が運転する乗用車が暴走。男女2人が死亡した。女性は「ブレーキをかけたが止まらなかった」と話しているが、現場にブレーキ痕はなかった。