安倍晋三首相は2日の参院予算委員会で、学校法人「森友学園」の国有地取得問題で、自民党の鴻池祥肇参院議員(76)が籠池(かごいけ)泰典理事長と接触したことを認めたのを受けて、他にも関与した議員がいないか党内の調査を求められたが、否定的な考えを示した。

 共産党の小池晃議員の質問に答えた。

 首相は「この問題の核心は、果たして売買が適性だったかということ。適性かどうかは、会計審査員が審査をすべきだ」とした上で、「会計検査院の審査に全面的に対応することが、政府としてできる最大限だ」と述べるにとどめた。

 「政治家なら、与党でも野党でも襟を正すことは当然。鴻池さんは自分で会見したということ」と述べた上で、「私のことは、何度も言っているが、売買や学校法人の認可について、私も妻もまったく関わりがないということは、すでに説明している」と、自身の関与をあらためて否定した。

 これに対し、調査の意思の有無を質問した小池氏から、「私は、そんなこと(首相の関与)はひと言も言っていない」とたしなめられ、「テレビの評論家ではない。あなたは責任者なのに、まるで第三者的な、人ごと、無責任だ」「自民党の中に、鴻池さんのような人がいないか調査すべきだ。これもできないのか」、と指摘を受ける場面もあった。