日本維新の会代表の松井一郎大阪府知事(53)は24日、森友学園の籠池泰典氏が国会の証人喚問で学園が4月開校を目指していた小学校の認可をめぐり「松井知事に、はしごを外された」と発言したことについて「昨日はムチャムチャ、頭にきていた。一晩寝たら、まあちょっと(籠池氏が)かわいそうになってきた。当たるところがはボクしかないんかな」と語った。大阪府庁で記者団の質問に答えた。

 松井氏は23日、自身のツイッターに投稿し、「逆恨みはやめていただきたい」と激しく反論していた。一夜明けて大阪府庁に登庁した松井氏は「会ったこともない人にあれだけ当たられるのは逆恨みしかないけどね。ちょっと痛々しいと言うか、かわいそうな気持ちにもなっている」と話した。

 また野党4党が森友学園の国有地売却問題の真相を究明するため、安倍昭恵首相夫人、大阪府の松井一郎知事らの証人喚問を新たに求めることで一致したことについて「ボクのほうから証人喚問を求めるようにと(維新の)国会議員にお願いした。いつでも行きますよ」。

 籠池氏が小学校建設を巡り金額が異なる3通りの工事請負契約書を提出した問題に言及しなかったことに関し「答えられないということは籠池氏自身が虚偽と認めたと思っている。司法の場で解明されるしかない」。告訴・告発については「教育長が内部で協議中」とした。

 大阪府議会では小学校の設置認可の審査過程を検証するための百条委員会設置の動きもある。松井氏は設置されるべきとの考えを示し、前知事の橋下徹氏の証人喚問についても言及した。「橋下前知事も自分も呼んでほしいとツイッターで言っています。本人からも聞いています」と語った。

 森友学園の籠池氏が借入金に関する学校設置認可基準の緩和を府に求めたのは2011年9月ごろ。当時は橋下氏が知事を務めていた。要望に沿った形で基準を改正したのは12年4月。当時は松井知事だった。