北朝鮮による拉致被害者の家族会は23日、都内で集会を開いた。今年は、77年の横田めぐみさん(失踪当時13)の拉致から40年、家族会設立から20年の節目の年。めぐみさんの母、横田早紀江さん(81)は「国家犯罪に(日本が)何もできなかった40年は、国家の恥だ。これ以上恥をさらさないでほしい」と、拉致問題解決に最優先で取り組むよう、出席した安倍晋三首相に悲痛な思いを訴えた。

 めぐみさんの父滋さんは、体調不良でビデオメッセージで参加。家族の高齢化が進む。首相は「安倍内閣で拉致問題を解決する考えは揺るがない。被害者と家族の皆さんが抱き合う日まで、私の使命は終わらない」と強調。トランプ米大統領にも問題解決の大切さを伝えたとし、引き続き米国と連携する姿勢も示した。

 北朝鮮と国際社会の関係が悪化する中、家族会の飯塚繁雄代表は「北朝鮮を巡る状況がどうなっても、被害者の帰国にどう直結させるかが重要」と訴えた。