小池百合子都知事が事実上率いる「都民ファーストの会」は25日、7月の都議選(7月2日投開票)に、元テレビ朝日アナウンサーの龍円愛梨氏(40)を公認候補として、渋谷区(定数2)に擁立することを発表した。

 龍円氏は、テレビ朝日でアナウンサーや報道記者を務めた。退社後に米カリフォルニア州に移住し、長男を出産。長男にはダウン症があり、龍円氏はシングルマザーとして子育てをする一方、同じような立場の母親たちをサポートする体制の重要さを訴えて、活動してきた。小池氏が塾長を務めた「希望の塾」の塾生でもある。

 龍円氏は25日、都内で行われた「都民ファーストの会」女性活躍推進本部の初会合の冒頭、「先ほど、公認をいただいた」と、あいさつ。

 長男を出産した米国では、ダウン症の子どもたちへの万全のサポート体制が組まれていたが、日本に帰国後、サポート体制の手薄さを痛感したと明かし、「政治に動いてもらわないと変わらない部分がある。昨年秋、『希望の塾』に入塾し、私のやりたいことや都政のあり方を考えた」と、出馬に至った経緯を述べた。

 「女性、当事者だからこそ、きめ細やかなサポートや、配慮が行き届いた福祉が実現できると信じている」と、自身の経験を都政に生かす意向も示した。

 渋谷区には、自民党の前田和茂氏、共産党の折笠裕治氏、民進党の浜田浩樹氏、無所属の大津浩子氏も出馬を予定している。