野球のブルガリア代表監督を日本人が務めている。千葉・佐倉高、早大の野球部に所属した藤森健氏(39)で、このほどベオグラード(セルビア共和国)で行われた欧州野球選手権Bプールで指揮を執った。競技人口約400人の同国で、野球の普及とスポーツを通した子どもたちの教育を目指している。

 夏の甲子園も真っ盛り、プロ野球も終盤を迎える。各球場とも盛況で、野球隆盛にも見えるが、中学校の野球部員の減少傾向が続くなど「野球離れ」が進んでいる。世界的にも野球の競技人口は3500万人とされ、バスケットボール4億5000万人、サッカー3億5000万人と大差があり、東京五輪後に再び正式競技から外れる可能性は極めて高い。「普及」こそ最大テーマの野球界で、藤森さんの活動は尊い。【久我悟】