- 3つの劇場で同時上映された「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のワールドプレミアでしたが、その規模はかつてないほどでした
- 巨大なテントに描かれたポスターにビックリです
最大規模のワールドプレミア
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のワールドプレミアが14日、ハリウッド史上最大となる規模で厳戒態勢の中、華やかに開催されました。ハリウッドで15年以上取材をしていますが、こんなすごい規模のプレミアは未だかつて見たことがありません。アカデミー賞授賞式をはるかに凌ぐ、歴史に残るワールドプレミアを現地からリポートします。
3日前から600m封鎖
まず驚かされたのは、観光地としても知られるハリウッドの目抜き通りハリウッド・ブルバードを3日前から600メートル以上封鎖したこと。アカデミー賞授賞式の際にも同様に数日前から封鎖して準備が進められますが、通常の映画のプレミアでは全封鎖はとっても珍しいこと。大作でも片側通行は可能なことが多いので、アカデミー賞並みの規模だったことが伺えます。封鎖した道路には巨大な白いテントが作られ、レッドカーペットの様子は外からは一切見えないようになっていたことも驚きです。普通は沿道からファンがプレミアの様子を見られるようになっていますが、今回はテント横に一部ファン向けに観覧シートが作られた以外は、外からまったく中の様子が伺えず、秘密主義を貫いてきたJ.J.エイブラムス監督ならではの演出と言えます。
- ハリウッド・ブルバードに作られた巨大テント。この中にレッドカーペットが敷かれています
かつてない3シアターで上映
1番のサプライズは、スターの手形で知られるチャイニーズ・シアター、アカデミー賞授賞式会場として知られるドルビー・シアター、そしてディズニー専門劇場エルキャピタン・シアターと言う隣接する3つの映画館を「スター・ウォーズ」がジャックしたこと。同時に3つの劇場全てを使ってプレミアを行ったことは、未だかつてなかったことで、およそ6000人のVIPが招待されたと報じられています。入口から3つの劇場をつなぐレッドカーペットの長さも史上最長となる全長450メートルで、なんとアカデミー賞の4倍もの長さだったと伝えられています。ハン・ソロ役のハリソン・フォードは、「まるでアカデミー賞みたいだね」と語っていたようですが、記念すべき第1作目はチャイニーズ・シアターでプレミアが行われており、ジョージ・ルーカス監督にとっては聖地に戻ってきた気分だったのではないでしょうか。
- テロを警戒してか、多数の警察官がテント周辺を取り囲み、爆弾探知犬も出動するなど物々しい雰囲気でした
- 残念ながら外から中の様子が伺えない最後まで秘密主義を貫いたプレミアでした
テロ対策に厳重警備
ディズニーは警備に多額の経費を費やしたと伝えられていますが、ロサンゼルス郊外サンバラディーノで起きたテロの影響もあり、会場周辺は厳戒な警備体制が敷かれていました。劇場に隣接する駐車場は閉鎖され、テント周辺に近付くには金属探知機と荷物チェックを受けなければなりません。特定の脅迫などは受けていないとディズニーは説明していましたが、アカデミー賞授賞式以外のイベントでは見られない光景。しかも、1ブロックごとに金属探知機があり、とにかく何度もセキュリティーを通過してようやくテント入口へとたどり着くという徹底ぶり。爆弾探知犬も出動し、警察官や警備員がテント周辺を取り囲むなど物々しい雰囲気でしたが、間違いなくハリウッドの映画史に残るビッグイベントとなりました。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。写真も)
- 金属探知機に並ぶ人たち。右手はドルビー・シアター
- 沿道にはキャストを一目見ようと大勢のファンが集まっていました