近年、人気が高まっているイカメタルでアカイカを狙おうと先日、和歌山日高町阿尾漁港の乗合船「共栄丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で日ノ岬沖へ半夜釣りに出た。日没とともに集魚灯が点灯されると、しゃくり&フォールのパターンにイカが次々反応。午前0時45分までに胴長13~25センチを45匹に、スルメも5匹釣りあげた。竿頭は松永明さん(和歌山市)で12~30センチのアカイカを141匹、スルメも10匹ゲット。それぞれが、スッテのカラー、アクションをいろいろ試しながらイカ釣りを満喫した。

 イカメタルは攻めの釣りだ。仕掛けを巻き上げるだけでイカを乗せる従来の胴突きスッテと違い、竿先の変化を積極的に掛け合わせていくところが面白い。

 ポイントは日ノ岬沖で水深約90メートル。集魚灯をつけ、シーアンカーで船を流しながらイカの群れを上層にひき寄せる。船長の指示で水深35メートルまで仕掛けを落とし、3回ほどしゃくりを入れる。そして、ゆっくり落とすとふっと竿先のテンションが抜ける反応が出た。

 これがイカアタリ。フッキングするとグングンとロッドに重みが乗る。合わせが成功したこの瞬間がうれしい。1匹目は30センチのスルメイカ。スルメはアカイカよりもどう猛で、アタリ、引きともに強いのが特徴だ。その後はこのパターンで20センチ前後のアカイカがコンスタントにヒット。水面下には小魚が群れ、徐々にイカのタナも上がってきた。それならと上層から3メートルずつ仕掛けを落としては止めを繰り返して効率良く釣っていく。午後8時半ごろには時合を迎え、イカが掛かってからゆっくり引き上げると2連掛けもしばしば。