阪神新井良太内野手(30)が打撃フォームの改良に着手する。22日、甲子園で行われた秋季練習の後半、室内練習場でティー打撃など打ち込みを行った新井良に、和田監督から声がかかった。新井良は「(バットを)引く動作を小さくしてみたらどうかと言われました。キャンプでしっかりできるからやってみたい」と説明。ほぼ顔の前あたりにバットを立て、そこから肩口まで引いた上で打ち始める独特のスイング。その「引く距離」に指揮官のメスが入ったのだ。

 21日にGM付育成&打撃コーディネーターに就任が決まった掛布雅之氏は、打撃に関してチーム全体の問題点を「相手の一番速い球に力負けするのが気になる」と挙げていた。新井良が今後フォーム改良に取り組み、スイングがよりスムーズになれば、掛布氏のいう「速い球」への対応も取りやすくなると思われる。

 今季は開幕4番を務めながらも、119試合に出場し打率2割3分8厘、14本塁打、51打点と物足りない結果に終わった。プロ9年目を迎える来季のリベンジへ-。和田監督から指摘されたポイントは、自身でも気になっていた箇所でもある。この秋の新井良は若手にまじり、貪欲に自分を見つめ直す。