冬季五輪史上最高のニッポン・メダルラッシュに沸いた平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)も今日25日、閉幕するが、その間もニュースは絶え間なかった。東京・銀座の泰明小学校によるアルマーニの制服導入が賛否を呼び、国会では裁量労働制をめぐる、安倍晋三首相答弁の「根拠」だったデータのずさん処理が表面化。公式戦で初めて羽生善治2冠を破った藤井聡太六段の泰然自若さ、カーリング女子の「もぐもぐタイム」には、寒さを忘れて一瞬、ほっこり。そんな2月の言葉から-。
デスクA 平昌五輪はメダルラッシュに加え、「もぐもぐタイム」がブレーク。我々も連日、五輪の話題を追いかけた。その影響で扱いが小さくなったニュースも多いが、東京・銀座の泰明小学校の「アルマーニ制服問題」は、別だった。
記者A 「銀座らしい」と言ったのは小池百合子都知事ですが、確かに。ただ、児童が制服をつままれる嫌がらせの被害も報告され、問題は拡大の一方です。
記者C 校長の会見を取材しましたが、校長自身はある意味、正直な人。制服は一式で約9万円ですが、値段交渉はしていないと明かしました。
記者D ブランド校とはいえ、公立校。値段交渉は必要だった。バーバリーやシャネルなどには相手にされず、アルマーニだけ、人脈がつながったようです。
デスクB ここまで批判されても、撤回しないの?
記者A はい。せめて「次善策」を打ち出すと思ったんですが。制服は校長の一存で決められるようですが、もっと周囲と相談すべきでした。
記者B 校長はアルマーニ導入背景の1つに「服育」を掲げたが、アルマーニでもノーブランドでも同じだと、教育してほしい。
デスクB 藤井聡太六段の朝日杯優勝もあっぱれだ。準決勝で羽生善治を撃破。羽生結弦の金メダルと重なり、羽生(はにゅう)の大ファンで、羽生(はぶ)夫人の理恵さんの心中は複雑だっただろう。
記者D 羽生は13日の国民栄誉賞受賞会見で、「これが終わればひと息つけると思ったが、そうでなくなった」と。それほど藤井を意識していた。
記者E 藤井クンの五段期間はわずか。五段のサインは「お宝モノ」だね。
記者C 来月、師匠の杉本昌隆七段と対決。かつて羽生の師匠は、弟子に敗れた後潔く辞めたほどです。
記者A 藤井六段の活躍に沸く将棋界ですが、谷川浩司九段は20代、30代の棋士に「くやしくないのかと言いたい」と。羽生の7冠を阻んだ経験がある谷川九段だからこその言葉だ。
デスクB 平昌五輪の現地取材はどうだった?
記者B 史上最大の「政治五輪」といわれ、最後まで北朝鮮に引っかき回された感がありますが、同様に思いきり政治利用した文在寅・韓国大統領の手法に、理解を示す国民は多かった。「やり過ぎ」と思いましたが。北朝鮮を否定する韓国国民も、批判の矛先はあくまでも金正恩氏。現地の「反北朝鮮デモ」も、一部の団体が騒いだだけで、五輪に関しては、韓国国民の視点は意外に冷静でした。
記者E 大会前半は美女応援団、金与正氏など「ほほえみ外交」が平和の祭典を席巻。北朝鮮のしたたかさを見せつけられたが、祭典後の彼らはどう出るのか、今から不気味だ。
記者D 来月9日にはパラリンピックが開幕。こちらもメダルを期待したい
デスクA 秋篠宮家の長女眞子さま(26)と小室圭さん(26)の結婚延期にも、驚いた。
記者A 眞子さまは「いろいろなことを急ぎ過ぎていた」との、お気持ちを示された。小室さんの家族をめぐる報道も止まらない。見守るしかありません。
<政治>
▼渡具知(とぐち)武豊・名護市長(56)
「(普天間飛行場の)辺野古移設容認の民意が示されたとは、思っていない」
5日 市長選で移設問題に言及せず、移設反対の現職を破り初当選。全面支援した政府は問題進展に期待も、新市長はまだ慎重
▼江崎鉄磨・沖縄北方担当相(74)
「『沖縄北方の日』にこうした質問、感謝に堪えません」
7日 昨年73歳で初入閣した大臣が、衆院予算委で「北方領土の日」を言い間違え。翌日は、沖縄振興一括交付金の減額幅65億円を「650万円」とミス。19日に軽い脳梗塞の疑いで検査入院。週明け退院へ
▼安倍晋三首相(63)
「答弁を撤回するとともに、おわび申し上げたい」
14日 肝いりの「働き方改革法案」の柱となる裁量労働制が労働時間短縮につながるとアピールも、その根拠だった厚労省のデータに不適切でずさんな処理が続々と発覚。「責任持って資料を作成するのは当然」と、首相は厚労省に不快感も
▼大塚耕平・民進党代表(58)
「めったに謝罪や修正をしない首相が謝罪した。無理があったことの証左だ」
15日 厚労省データ問題で、首相が謝罪した意味が持つ異例さを強調
▼小池百合子都知事(65)
「都としては、築地に再び市場をつくる考えはない」
17日 豊洲移転後の築地再開発について。昨年の都議選直前に発表した公約では、「築地は守る」として、市場機能を残す意向を示していた。「公約違反」との批判もあり、来月の都議会質疑では追及必至
<社会>
▼山中伸弥・京大iPS細胞研究所所長(55)
「いつもマラソンに教えられるし、励まされる」
4日 論文不正問題の処理に追われる中、別大マラソンを走り、自己新の3時間25分20秒でゴール
▼お笑いコンビ「キングコング」西野亮広(37)
「『はれのひ』を攻めても、もうどうにもならない。楽しく終わりましょう」
4日 「はれのひ」問題のあおりで成人式で着物を着られなかった被害者の新成人に、「あらためて新成人を祝う会」をプレゼント
▼佐賀県神埼市の川口貴士さん
「本当に間一髪だった」
5日 小5の長女が留守番中の自宅に自衛隊ヘリが墜落、炎上。乗員2人が死亡、女児は足に打撲。機体は空中分解。事前に交換した部品の不調が原因とみられる。あってはならない事故だが、最近自衛隊機の墜落は相次いでいる
▼石巻市の「東京屋食堂」店主渋谷明彦さん(57)
「特にグッときたのは、右足の故障からの復活の演技。倒れそうになっても踏ん張った粘りに、力がわく」
17日 男子スケート羽生結弦の平昌五輪での金メダルに。14年6月に羽生が来店。以来、「ユヅリスト」の聖地の1つに
▼小川原湖のシジミ漁師山田正彦さん
「いきなり15メートルの水柱が上がった。噴火したのかと」
20日 米軍三沢基地のF16戦闘機が飛行中、燃料タンク2台を湖に投棄。同湖のシジミは農水省の「地理的表示保護制度」の登録直後。漁協は、当面全面禁漁に
▼広瀬章人八段(31)
「私では荷が重かった」
17日 朝日杯決勝で対戦した藤井聡太六段に敗れて
▼北海道北見市の老舗菓子店「清月」の渡辺主人社長
「朝から、注文の電話が鳴りっぱなしです」
20日 今や日本全国で話題の的、カーリング女子日本代表の「もぐもぐタイム」中に、「赤いサイロ」のパッケージが映ったことで注文が殺到。LS北見の躍進を支えた「もぐもぐ」は、地元に五輪特需ももたらした
<国際>
▼北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)・朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)氏
「私は特使。私の言葉が金正恩委員長の言葉です」
10日 北朝鮮の金一族として史上初となる、平昌五輪に絡めた韓国訪問。韓国の文在寅大統領と、事実上の「南北首脳会談」で、兄の親書渡す
▼ニコラス・クルーズ容疑者(19)
「私はプロの学校襲撃犯になる」
14日 米フロリダ州の高校で、殺傷能力の強い自動小銃を乱射し、身柄拘束。同校の元学生で、素行に問題があるとして退学処分を受けていた。その恨みか
▼トランプ米大統領(71)
「銃に熟練した教師がいれば、すぐに解決できる」
21日 フロリダの高校銃乱射事件を受け、遺族らをホワイトハウスに招き、意見交換。銃規制強化を涙ながらに要請されたが、抜本的解決法を示さず。強力な支持母体である全米ライフル協会に、ものを申せない弱みを露呈