プロ野球開幕で大魔神釣春到来!? ってんで、日刊スポーツ評論家の佐々木主浩さん(48)も忙しい合間を縫って、静岡・伊東港の「妙法(みょうほう)丸」から出漁してヒラメを狙った。これに昨季限りで現役を引退し、日刊スポーツ評論家に転身した前中日の和田一浩さん(43)が参戦。おふたりは東北福祉大出身で、くしくも“先輩後輩釣り対決”となり、さて、軍配はどちらに? 以下は報告ルポをどうぞ-。

 佐々木さんは、右舷ミヨシ(船首)に陣取り、同トモ(船尾)に和田さんが並び、最初に入ったのは川奈沖で水深が20~30メートル。ナギで潮温が16度以上あり条件はいい-ように思えた。

 早速、生きたイワシをセットした仕掛けを投入。底着後、底上50センチから1メートル浮かせ、大魔神は置きザオで待ち、対する和田さんは対照的に手持ちスタイル。子供時代ブラックバスのルアーフィッシングやアユ釣りなどを経験し、今は三重をホームグラウンドにする磯釣りマンで「生きエサの泳がせ釣りは初めてだが、手持ちの方が合ってる」そう。そのサオにいきなりゴツゴツ…。

 ヒラメならエサをくわえてもすぐにはのみ込まない<居食いの達人>で、「ヒラメ40」の言葉があるぐらい待ち、時にはじれて早合わせでバレるのもザラ。待って待って…サオをゆっくり上げる<聞き上げ>で躍り上がったのは、何と30センチ近いカサゴだった。

 続いて、35センチのホウボウと50センチ超のマゴチを連発。ハリは口にしっかり掛かっていて、「合わせがピッタリ」と太田潔船長(73)が舌をまく釣技-とはいえ、本命はヒラメ。注視していた大魔神、なぜかホッとした表情で「こっちは釣ってないし…」とポツリ。

 船は伊豆大川沖に移動、こちらは水深が10メートルラインと浅い。果たせるかな、これまでノーアタリだった佐々木さんのサオ先に待望のアタリが-で、引き込みを待つが、辛抱たまらず!? 聞き上げるとグングン! 40センチ余りのホウボウが姿を見せ、「ホウボウは方々にいるンだな」だって。次に50センチクラスのマゴチを仕留めて「ヒラメよ、こい!」とほえた。

 しかし、和田さんが40センチ余りのガンゾウヒラメとアカハタを追釣したものの、外道ばかりでハタ迷惑か!? いえいえ、アカハタはハタ類で上位にランクされ、マゴチも超高級魚のゴチそう、と聞いてニッコリ。

 実は、先輩後輩対決は今年1月に「名球会ベースボールフェスティバル2016」(11日=ヤフオクドーム)で実現し、和田さんがヒットを打って“勝利”-今回は2人ともヒラメはゼロで“引き分け”だが、どっこい! 助っ人として同乗した日刊釣りペン・クラブの飯村健治さん(53)が600グラム級、加藤貴則さん(32=東京都大田区)が1・4キロを釣っていた。和田さんは「合わせのタイミングとか、“奥が深く”面白い」と話せば、不思議パワー不発の!? 大魔神「別のステージでリベンジ」を宣言。その獲物にご期タイを-。【長瀬川忠信】

 ▼船 日刊スポーツ新聞社指定「妙法丸」【電話】0557・37・4913。ヒラメの乗合は予約制でエサ&氷付き1万5000円。午前5時目安に船着き場(場所は要確認)集合。仕立てもあり、仕立て専門のマグロも含めて受け付け中。HP<http://myoho.info/>

 ▼交通 電車はJR伊東駅下車。マイカーの場合、国道135号で伊東港「妙法丸」の船着き場へ。詳細は要確認。