初日の3連単最高配当(41万7610円)をたたき出した予選8Rで2着に入った浜口高彰(50=岐阜)は、満面の笑みで引き揚げてきた。

驚くべきは、その内容。目標の松田大が中団の内に詰まるとみるや、最終バック7番手から鋭い出足でまくったのだ。

「前回初日の落車を反省して、今回は外を踏もうと思っていた。思った以上に車が出過ぎちゃったね」。全盛時を知るファンには、まさに感涙もののレースだった。

今年は50歳の大台に乗った。同じ時代を戦ってきた猛者たちのA級陥落という話題も多い。自身も競走得点は97点台まで下がり、降格のピンチに立たされている。

「成績を番組や展開のせいにはできないし、すべては自己責任。選手として残された時間は少ないから、悔いのないレースをしていきたい」。

準決10Rは、先制有力な石塚輪太郎の3番手から2月岐阜以来の決勝進出を狙う。