香川真司が所属するドルトムントのハンス・ヨアヒム・バツケ社長は先月末、地元紙「WAZ」のインタビューを受けた際に、同クラブのOBであり、また2012年から4年間にわたりライバルのバイエルン・ミュンヘンでスポーツディレクターを務めていたマティアス・ザマーを、ドルトムントの外部顧問として招へいすることを明かした。

 「外部からのインプットは、ドルトムントに好影響をもたらす」--そう主張するのは、ザマー氏とかつて師弟関係にあり、ドルトムントにマイスターシャーレ(優勝皿)や欧州チャンピオンズリーグ優勝トロフィーをもたらした名指揮官オットマール・ヒッツフェルト氏だ。

 大衆紙「ビルト」の取材に対し、同氏は「マティアス・ザマーこそ(外部顧問の)適任者だ。彼は鋭い分析力を持つ完璧な専門家であり、またドルトムント内部の人間になるわけではないため、冷静な議論ができるはず」と、バツケ社長の決断に太鼓判を押している。

 ビルト紙によると、同社長やミヒャエル・ツォルクSDなどクラブ幹部が、ザマー氏と意見交換を行うのは、2週間に1度の割合だという。

 なお、当面は「来季メンバー構成」が議論の中心となるようで、同紙は「アレクサンダー・イサクやジェレミー・トルヤンのような若い選手、そしてヌリ・シャヒン、ソクラティス、ゴンサロ・カストロらも放出候補に入っている。そして最近契約を更新したマルコ・ロイスやウカシュ・ピシュチェクの未来は明るく、マリオ・ゲッツェやシンジ・カガワもまだまだ(ドルトムントで)チャンスをもらえるはずだ。しかしそれ以外の選手で安泰な選手は1人もおらず、ザマーのチェックを受けることになる」と記している。