世界4位の錦織圭(25=日清食品)が、初戦で同41位のペア(フランス)にフルセットの末、敗れた。昨年準優勝と、好相性の大会だったがまさかの初戦敗退となった。


全米オープン1回戦で敗れ、がく然とした表情の錦織(AP)
全米オープン1回戦で敗れ、がく然とした表情の錦織(AP)


錦 織4-6
6-3
6-4
6-7
4-6
ペア


第5セット 錦織4-6ペア


選手名10
錦織
ペア

※◎はブレーク、○はキープ


<第10ゲーム> 4-6 40-15から、最後はサービスエース。ペアがフルセットの激闘を制した。

<第9ゲーム> 4-5 ペアが強烈なショットを放つも、コート内に決まらない。ペアのミスが続き錦織がキープ。

<第8ゲーム> 3-5 ペアは2本のサービスエースを決める。さらに、これまでミスショットの多かった長いラリーでも我慢強く錦織のミスショットを誘う。ペアが余裕をもってキープ。

<第7ゲーム> 3-4 ペアも強打でポイントを奪うが、錦織も粘り強くキープ。

<第6ゲーム> 2-4 ペアが勢いづく。強打にドロップショットがズバズバと決まり、錦織もなすすべなし。ラブゲームでキープ。

<第5ゲーム> 2-3 ペアの巧みなドロップショットが効果的に決まり、0-30とペアが先行。30-30から、ペアの強打に押され錦織がミスショット。ペアが30-40のブレークポイント。ペアのリターンがコーナーに決まり、先にブレーク。

<第4ゲーム> 2-2 ペアは左右へ鋭いショット。錦織がミスショットを重ねペアがキープ。

<第3ゲーム> 2-1 錦織にも疲れの表情が見え始めた。ジュースにもつれ込んだが、ペアが連続でミスショット。錦織がキープ。

<第2ゲーム> 1-1 錦織のショットが冴える。30-40から、リターンエースが決まりジュースに持ち込む。しかし、ペアが連続でライン上への厳しいショットを決める。ペアが踏ん張り、キープ。

<第1ゲーム> 1-0 錦織のサーブでスタート。錦織がキープ。

バックハンドでリターンする錦織(撮影・菅敏)
バックハンドでリターンする錦織(撮影・菅敏)

第4セット 錦織6-7ペア


選手名101112
錦織
ペア

※◎はブレーク、○はキープ、☆はタイブレーク


<タイブレーク> 6-7 ペアのサーブで始まったが、錦織がミニブレークし先制。サーブで連続ポイントを決め、3-0と先行。サーブポイントを奪い合い、錦織が5-4とリード。錦織がサーブでポイントを奪い6-4と王手、しかしペアがミニブレークし、サーブでポイントを取り6-6に追いつく。ペアがサーブを取り6-7と逆転。錦織のミスショットで、ペアがミニブレーク。ペアが第4セットを奪った。

<第12ゲーム> 6-6 苦しい終盤、錦織は積極的にネットプレーで仕掛ける。厳しいサーブも決まり、錦織がキープ。タイブレークに持ち込む。

<第11ゲーム> 5-6 錦織がショットに精彩を欠きペアがラブゲームでキープ。

<第10ゲーム> 5-5 錦織が30-0からサービスエースを決めるなど、優位に展開。最後もペアのサーブリターンがミスショットとなり錦織がキープ。

<第9ゲーム> 4-5 我慢比べとなったが、ペアが粘り勝ってキープ。

<第8ゲーム> 4-4 ジュースまでもつれたが、最後はペアがミスショット。錦織が粘ってキープ。

<第7ゲーム> 3-4 ジュースまでもつれたが、ペアがキープ。

<第6ゲーム> 3-3 錦織が安定したサーブ、粘り強いストロークで主導権。錦織がキープ。

<第5ゲーム> 2-3 ペアが強打のサーブで錦織のミスショットを誘い先行。ペアがキープ。

<第4ゲーム> 2-2 ペアはドロップショットを狙うが、ミスショットを連発し自滅。錦織がキープ。

<第3ゲーム> 1-2 ペアも0-30から、我慢強く4連続ポイント。ペアがキープ。

<第2ゲーム> 1-1 錦織はミスショットなどで0-30と先行されるが、落ち着いて4ポイント連取。錦織がキープ。

<第1ゲーム> 0-1 ペアのサーブでスタート。ペアがラブゲームでキープ。

全米オープン初戦でペアと対戦しガッツポーズを見せる錦織(撮影・菅敏)
全米オープン初戦でペアと対戦しガッツポーズを見せる錦織(撮影・菅敏)

第3セット 錦織6-4ペア


選手名10
錦織
ペア

※◎はブレーク、○はキープ


<第10ゲーム> 6-4 ペアがいら立ちを隠せない様子。サーブへのリターンが精度を欠く。錦織がキープし、セットを連取した。

<第9ゲーム> 5-4 ペアが大きな声でわめきながら、気合を入れる。ペアがラブゲームでキープ。

<第8ゲーム> 5-3 錦織はダブルフォルトなどで15-40とペアにブレークポイントを許す。それでも、錦織が粘りでジュースに持ち込み、最後はペアがリターンミス。錦織がなんとかキープ。

<第7ゲーム> 4-3 0-0から、錦織はペアのライン際へのショットに追いつきクロスで逆サイドのライン際へ返しポイント。15-40のブレークポイントから、フォアハンドショットが決まり錦織がこのセット先にブレーク。

<第6ゲーム> 3-3 錦織のミスショットが続き、0-30とペアに先行を許す。それでも我慢強く、ペアのミスショットを誘い4連続ポイントで錦織がキープ。

<第5ゲーム> 2-3 30-40ともつれたがペアの力強いサーブに錦織のリターンが乱れる。ペアがキープ。

<第4ゲーム> 2-2 錦織が安定したサーブで優位に展開。錦織がラブゲームでキープ。

<第3ゲーム> 1-2 錦織が左右を広く使ってペアのミスを誘う。ペアが仕掛けるドロップショットも、食らいついて拾いポイントに。それでも、ペアがなんとか粘りキープ。

<第2ゲーム> 1-1 ペアの集中力が切れ始めたか、ミスショットを連発。錦織のサーブも安定感を増してきた。錦織がラブゲームでキープ。

<第1ゲーム> 0-1 ペアのサーブからスタート。錦織が0-30と先行したが、5連続ポイントでペアがキープ。

リターンする錦織(撮影・菅敏)
リターンする錦織(撮影・菅敏)

第2セット 錦織6-3ペア


選手名
錦織
ペア

※◎はブレーク、○はキープ


<第9ゲーム> 6-3 錦織が徐々にリズムをつかみかけ、サーブが安定

。一方ペアはリターンが決まらない苦しい展開。最後はラリーの末、ペアがミスショット。錦織がキープし、第2セットを奪い返した。

<第8ゲーム> 5-3 ペアがキープ。

<第7ゲーム> 5-2 錦織がテンポの良い試合運びで主導権を握る。錦織がラブゲームでキープ。

<第6ゲーム> 4-2 ペアのミスショットが相次ぎ、15-40と錦織にブレークポイントのチャンス。最後も錦織の積極的な攻めにペアがミスショット。錦織がこの試合初めてブレーク。力強くガッツポーズし喜びをあらわに。

<第5ゲーム> 3-2 ペアは微妙なショットに対し、チャレンジを要求するなど錦織に簡単にペースを握らせない。それでも錦織は我慢強くストロークを展開。錦織がラブゲームでキープ。

<第4ゲーム> 2-2 ペアが強打のサーブ、巧みなドロップショットでほんろう。ペアがラブゲームでキープ。

<第3ゲーム> 2-1 錦織はコートを広く使い、相手ミスショットを誘う。錦織がラブゲームでキープ。

<第2ゲーム> 1-1 錦織がまだリズムに乗れない。強打でポイントを稼ぎペアがキープ。

<第1ゲーム> 1-0 錦織のサーブからスタート。ペアは得意のドロップショットで変化を付けた攻めを見せるが、錦織も食らいついて自由にはさせない。30-40とペアのブレークポイントから、3連続でポイントを奪った錦織がキープ。

全米オープン初戦でペアと対戦する錦織(撮影・菅敏)
全米オープン初戦でペアと対戦する錦織(撮影・菅敏)

第1セット 錦織4-6ペア


選手名10
錦織
ペア

※◎はブレーク、○はキープ


<第10ゲーム> 4-6 錦織はなかなかリズムを作れず、40-15とペアのセットポイントに。最後はペアの左右への振りに錦織が追いつけず。ぺアが第1セットを先取。

<第9ゲーム> 4-5 錦織のミスにつけ込み、ペアもドロップショットなどを効果的に配する。15-40とペアのセットポイントとなったが、錦織は粘ってジュースに持ち込む。2度目のアドバンテージで、ペアのショットが外れ錦織がなんとかキープした。

<第8ゲーム> 3-5 30-15からペアがサービスエースを決めるなど、サーブで押す展開。ペアが難なくキープ。

<第7ゲーム> 3-4 40-15から、ドロップショットを決め錦織がキープ。

<第6ゲーム> 2-4 打点の高いサーブを武器に、錦織のミスショットを誘ってペアがキープ。

<第5ゲーム> 2-3 錦織がラブゲームでキープ。

<第4ゲーム> 1-3 錦織は負けじと、積極的に厳しいコースを突き0-40のブレークポイントに持ち込む。ペアも粘り、ジュースまでもつれると、ペアがサーブの際にラケットを投げてしまうアクシデントもあったが、ペアがなんとかキープ。

<第3ゲーム> 1-2 30-40のブレークポイントとされたところで、錦織はラケットを交換。2度ジュースになったが、錦織のショットが決まらずペアが先にブレーク。

<第2ゲーム> 1-1 錦織は15-30から、ペアの頭を越える芸術的なロブショットを見せるなど、余裕のある試合運び。30-40のブレークポイントに持ち込んだが、ペアが意地を見せ3連続ポイントでキープ。

<第1ゲーム> 1-0 錦織のサーブからスタート。開始早々、錦織は左右厳しいコースへのショットで攻めのテニス。ペアのミスを誘う形で錦織があっさりとキープした。 

 錦織はハードコートの青をほうふつさせる、鮮やかな青のウェアで登場。リラックスした様子でウオーミングアップをこなす。

全米オープン初戦でペアと対戦を前にコートに入る錦織(撮影・菅敏)
全米オープン初戦でペアと対戦を前にコートに入る錦織(撮影・菅敏)

大会の見どころ

 今季、全米までの4大大会3大会、マスターズ7大会の合計10大会で、全仏のバブリンカ(スイス)を除き、すべてジョコビッチ(セルビア)、フェデラー(スイス)、マリー(英国)のトップ3が制している。この牙城を誰が崩すのか、それともトップ3が再び力を見せるのかに、今季最後の4大大会では注目が集まる。

 全豪、ウィンブルドンを制し、マスターズでも4大会に優勝している世界王者のジョコビッチは、全米前哨戦でやや足踏み状態だ。モントリオールでマリーに、シンシナティでフェデラーに、ともに決勝で敗れた。しかし、いまだに最強であることに変わりはない。

 そのジョコビッチを脅かす1番手がフェデラーだ。シンシナティでは、ベースライン手前に位置し、速い展開で相手を崩すプレーに磨きをかけ、34歳でも成長を遂げている。マリーも緩急をつけたプレーが円熟味を増し、12年以来の優勝を目指す。

 トップ3を崩すとすれば、錦織とバブリンカか。特にバブリンカは、全仏で見られるように、大舞台で集中的に力を発揮する。まず、この5人が優勝にからむ可能性が大きい。