ジーコ日本、久保の代役は中沢の「頭」
ボンバーヘッドが日本代表の最終兵器になる。広島合宿2日目の6日、ジーコ監督(51)は右ひざ故障で離脱したエースFW久保竜彦(27=横浜)に代わる、とっておきの得点源にDF中沢佑二(26=横浜)を指名した。セットプレーからのゴールはもちろんだが「最後の最後には考えるかも」と非常手段としてFW起用プランも披露。センターバックながらAマッチ4得点の中沢が、攻守でキーマンになる。
顔は笑っていても目は真剣だった。エースFW久保の故障辞退から一夜明けた6日、ジーコ監督は早くも新たな構想を練っていた。DF中沢のFW起用プラン−。「どうしようもないなということになればユウジ(中沢)にやらせるかもしれない」。有事に佑二? 決して冗談には聞こえないサプライズが明かされた。
「ケガでこういう状況はよくあること。選手も自分も切り替えてやっていくことが大事」。ジーコ監督は久保の代替選手を招集しない方針でFWは玉田、鈴木、柳沢、本山の4人でアジア杯も乗り切る構え。ここから8月7日決勝まで約1カ月の長丁場、仮に新たな故障者が出たら…。そこで指揮官が指名した「第5のFW」が、現代表DFで三都主と並ぶ最多4得点の中沢だった。
FW起用は、あくまで非常時の限定プランとはいえ、中沢の得点力を評価するからこその奇策だ。試合途中でも、土壇場で1点を奪取するためならスクランブル発進も十分あり得る。ここ5戦5発の主砲久保を欠く厳しいチーム事情でアジア杯連覇に挑むジーコ監督が、中沢を新たな得点源として期待する気持ちが表れていた。
「FW? 無理っすよ。オレには久保のようなしなやかさとデルピエロのような体の使い方はできない」と中沢は笑うが、187センチの高さを生かしたヘッドなら絶対の自信を持つ。6月のW杯予選インド戦ではMF中村のCKから2得点。3バックの左に入ったこの日の紅白戦では、機を見て前線に攻め上がるシーンも披露するなどセットプレー以外でも、ボンバーヘッドの威力を発揮するときがきた。
「ジーコ監督に言われれば、しっかりやります」。第1ステージMVP男は指揮官の思いをしっかり受け止めた。守って、攻めてのフル稼働。中沢がジーコジャパンの危機を救う。【西尾雅治】
[2004/7/7/08:59 紙面から]
写真=シュート練習で鈴木(左)と競り合う中沢。久保の代役として注目される(撮影・西尾就之)
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