高原五輪アウト「参加は非常に危険」
FW高原直泰(25=ハンブルガーSV)が、オーバーエージ(OA、24歳以上)枠での五輪代表招集を見送られることになった。日本サッカー協会の川淵三郎キャプテン(67)が14日、0−1で日本五輪代表が敗れたチュニジア戦後に明かした。16日の五輪最終登録メンバー発表を控え、肺血栓塞栓(そくせん)を再発させた高原の五輪参加は危険との同協会スポーツ医学委員会の報告を受け決断した。高原の不参加で、FW平山相太(19)の代表入りが確実になった。
36年ぶりのメダル獲得を目標にしている山本ジャパンに衝撃が走った。攻撃の柱と期待し、OAでの招集を決めていた高原が、日本五輪代表から外れることになった。
川淵キャプテンはこの日、アテネ五輪出場に賛否が出ていた高原について、日本協会スポーツ医学委員会の青木治人委員長(61)から電話報告を受けた。「高原が出たいという希望は大事だが、万が一ということがある。委員長が各方面から意見を聞いて(発病から)3カ月が経たないと再発の危険性が相当高いということだった。出ていいとは無責任には言えない」。協会のトップとして、招集を断念することを明かした。試合後にはロッカー室を訪れ、山本昌邦監督(46)に報告。同監督には高原本人に納得させるよう命じたという。
高原は5月末の英国遠征に向けての移動中に、02年肺血栓塞栓を再発させた。それでもアテネ五輪出場へ向け、6日から始まった石垣島合宿には薬を服用しながら1日遅れで部分合流。「体は大丈夫。自分の経験を生かし、チームが1つになれるよう助けになりたい」と話し、後輩たちへアイスクリームをごちそうするなど、本番へ意欲を見せていた。高原はこの日午前、15、16の両日にハンブルガーSVで予定されているメディカルチェックを受けるために渡独。8月2日から始まるドイツ直前合宿から五輪代表へ合流する予定だった。
試合後の会見で山本監督は高原について「詳しい話は聞いていない」と言葉を濁したが「我々現場の手を離れている。日本協会が決めたことには従う」とコメント。正式発表を前に招集断念についてのコメントは避けたが、落胆した表情だった。高原は00年シドニー大会で4戦3得点を挙げるなど、日本の8強進出へ貢献した。小野とともに攻撃の中心として期待していた同監督。代わりのOA選手の招集は考えていないため、残り1カ月足らずと迫った五輪へ、描いていた多くの攻撃オプションを失った。
[2004/7/15/09:07 紙面から]
写真=日本五輪代表の石垣島合宿を終えドイツに戻る高原(撮影・斉藤香織)
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