内村航平(27=コナミスポーツ)が合計92・365点で2連覇を達成した。最終種目の鉄棒を残してトップだったオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)を0・099点上回り、逆転で金メダルを獲得した。加藤凌平(22=コナミスポーツ)は11位だった。

 五輪の個人総合2連覇は1968年メキシコ、72年ミュンヘン大会の加藤沢男以来44年ぶり4人目の快挙。内村は世界選手権6連覇と合わせ、個人総合で世界大会8連覇となった。

 内村は「(最後の鉄棒は)着地は絶対に止めてやるという強い気持ちで、いつも通りを心がけた。これだけいい演技で一番いい色のメダルが取れて、本当に一番幸せ者だと思う」と話した。<試合経過>(【】内は種目終了時点での順位)<1:床運動>

 内村は新月面、3回ひねりの着地を決めて15・766点。加藤もわずかにバランスを崩すミスがあり15・266点。【内村2位、加藤3位】<2:あん馬>

 内村はミスのない安定した演技で14・900点。着地後はガッツポーズ。加藤も同じ14・900点。【内村1位、加藤4位】<3:つり輪>

 内村は美しい動きで力技もしっかり止める。まったく動かない着地で14・733点。加藤は着地でわずかに動き14・566点。内村は3位に下がり、ベルニャエフが1位、ウィットロック2位。【内村3位、加藤4位】<4:跳馬>

 内村はリ・シャオペンをほぼ完璧に演技。15・566点の高得点をマーク。加藤もロペスの着地でわずかに動いただけで15・058点。ベルニャエフは跳馬15・500点で1位キープ。【内村2位、加藤6位】<5:平行棒>

 加藤は着地で後ろに動き14・900点。内村は途中のモリスエなどミスなくこなしたが着地では前に1歩動き、15・600点。1位ベルニャエフが16・100点という高得点で差を0・901点に広げられる。【内村2位、加藤7位】<6:鉄棒>

 加藤はコスミックで落下し13・900点。内村はカッシーナ、コールマンなど成功させ、伸身新月面宙返りの着地も完全に止めて15・800点。ベルニャエフは14・800点と伸ばせず、内村が逆転の金メダル。【内村1位、加藤11位】

 ◆個人総合決勝

 予選の上位24人が出場、6種目の合計点で争う。