◆寛仁親王牌・アラカルト(1)

 ▼歴史 G1の中で最も浅い。かつて中野浩一がスプリントで10連覇を達成した、自転車の世界選手権が1990年に日本で行われ、これを記念して92年に創設された。大会の正式名は「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」。90年の世界選手権で三笠宮寛仁親王殿下が名誉総裁だったことに由来する。当初は準特別競輪(現在のG2)。94年に特別競輪(同G1)に昇格し、現在に至る。

 ▼選考方法 直近に世界選手権、全日本プロ選手権などの自転車競技大会で好走した選手を中心に、出場権が与えられる。他のG1にはない特徴であるため、普段は見られない顔触れが予選だけでなく、シードレースでもそろうことが多くある。

 ▼開催地 90年の世界選手権が前橋競輪場で行われたことから、同場を中心に開催されている。他場は青森が01、05、09年に、弥彦が11~15年に5年連続で開催。今年は6年ぶりに前橋に戻ってくる。

 ▼初代王者 創設時(92年)G1昇格時(94年)ともに吉岡稔真。

 ▼優勝賞金 昨年は2890万円。

 ▼優勝回数 94年のG1昇格後、最多は小橋正義の4回。初Vの95年から98、01、04年と、3年置きに頂点を極めた。次いで神山雄一郎の3回(96、97、00年)、小嶋敬二の2回(05、07年)。

 ▼連続優勝 96、97年の神山雄一郎だけ。