川口オートの優勝戦は良走路で行われ、31期の辰巳裕樹(30=浜松)が初優勝を飾った。辰巳は過去に準優勝2回と手の届かなかった優勝を自力でもぎ取った。勝因はスタートだった。同ハンの竹本をたたいて2番手につけ、逃げる押田を目標にレースを進めた。

 「竹本さんが試走タイムを出して正直勝てるとは思わなかった。その分、リラックスできたのが良かった」。3周1角で逃げた押田を抜いて先頭を奪う。「タイヤが食い付かなく、滑らせないようにコースを外さずに走った」。ペースは上がらなかったが、後続も伸びてこない。3角の大型スクリーンを見る余裕があり、最終3角で勝利を確信した。辰巳はこの優勝で最高ハンとなる。2着には追い込んだ加賀谷、3着には竹本が入った。【海老原実】