峰竜太がまたも悔し涙を流した。

 篠崎元志とのデッドヒートに敗れ、レース後は昇降機で泣き崩れた。同郷の先輩でもある上滝和則日本モーターボート選手会会長が声をかけても、うなだれるばかり。「緊張し過ぎて、手が固まってしまった。今までで一番、悔しいです。1人になっていいですか」。そう話すと控室の横でタオルを頭からかぶり、涙が止まらなかった。