菊地孝平(37=静岡)がインから押し切り、6月鳴門周年に続く今年2回目、通算9回目のG1優勝を決めた。2着には池田浩二、3着には中島孝平が入った。

 スタート巧者の菊地にしては珍しく、踏み込みはコンマ21と最後方。攻めていったのは4カドの萩原秀人だったが、3コースの市川哲也に引っかかった。「ひやりとしたけど、先に回れば大丈夫」。1Mを先取りすると、みるみる他艇を突き放した。「本当は圧勝で勝ちたかったんですけどね」と言いつつ、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 今節はエース17号機のポテンシャルに全幅の信頼を置いた。「すごくパワーを感じたし、このエンジンを引いて負けたくなかった。精神面と、エンジンをコントロールできたと思う」。

 この後は地元浜名湖のお盆シリーズを経て、桐生SGメモリアルに臨む。「僕は夏男。気温の上昇とともに、リズムも上がっていくと思う」。菊地が本格的に始動する。【工藤浩伸】