ボートレースメモリアルの興奮が冷めやらぬうちに「是政キング」の称号をかけた戦いが始まる。多摩川ボートのG1開設62周年記念「ウェイキーカップ」が、明日9月1日から開幕する。今年のSGを制している坪井康晴、平本真之、山崎智也がV戦線をけん引するが、前回覇者の瓜生正義も連覇を目指す。東京勢で注目するのはSGメモリアルで優出し、3着に入った長田頼宗だ。地元G1にかける意気込みを熱く語った。

 -今年、ここまでの8カ月はどんな印象ですか。

 長田頼宗 前半戦は記念、SGが多かったので、その中で結果を出せたら良かったけど、いまいち乗り切れていなかった。7月以降はオーシャン、住之江の記念で、だんだんリズムが良くなってきたという手応えがあった。それで戸田で優勝ができたので、気持ち的に落ち着いてきた。

 -直前のSG桐生メモリアルでは優出しました。

 長田 前検はそんなに手応えはなかったけど、それでも優勝戦に乗れたので、調整力は少し自信になりました。(予選は)1号艇も6号艇もなかったので、すごいリラックスできた。勝負駆けの時に、コンディションも気持ちもいい状態に持ってこられたので、その辺はすごく勉強になりましたね。その中で戦えて結果が残せたのは大きいです。

 -最近の多摩川は。

 長田 もっと結果を残さないといけないけど、最近は苦労している。多摩川のいい時のイメージがすごい強いので、上を求めると、エンジンがそれに付いてきてくれてない部分もあるし、自分が調整できていない部分もあります。

 -今大会の出場選手の中で、過去1年間の1コースの1着率が2番目に高い85・7%(1位は海野康志郎で86・1%)。

 長田 インコースは有利な部分が大きいと思うし、1号艇なので、勝っとかないといけないという意識は強い。最近は他のコースが弱いので、そこが課題です。

 -イン以外で得意にしているコースは。

 長田 結果は出ていないけど、3コースと5コースは好き。でも、最近はそこで大きい着を取ってしまって2、4コースで2着を取る方が多いですね。

 -3コースはツケマイですか。

 長田 いや、まくり差しですね。まくりにいくと失敗しているので。まくり差しを入れるレースをしていたら、全般的にいいと思うので、他の枠でも狙えると思います。

 -展示で注意していることは。

 長田 スタート展示は、0台前半からフライングを少しするぐらいをしっかり行けてれば、本番で修正しやすいです。握って回る展示をするタイプではないけれど、それでもタイムが良かったら、いいのかなと思いますね。

 -オフの日は何を。

 長田 出かけるのが好きなので、外食とか結構好きです。あとは自転車もやっています。機会があれば、芦沢望さんや飯山泰さんらと一緒に乗ります。自然の中で体を動かすのが、リフレッシュになっています。

 -今回のテーマが「是政キングは誰だ」。多摩川への思いは強いですか。

 長田 多摩川は一番練習をさせてもらっているし、育ててもらっているので、そこでは負けないようにしたいと思っています。多摩川で走る以上は、G1はひとつでも取っておきたい。

 -最後に意気込みを。

 長田 ハイレベルな戦いになるけど、地元選手中心に活躍できると思うので、ぜひ応援に来てもらいたいです。優勝しか狙っていないので、結果にこだわってしっかり頑張ります。

 ◆長田頼宗(おさだ・よりむね)1985年(昭60)6月24日、相模原市生まれ。93期生として03年11月多摩川でデビュー。03年12月平和島で初勝利。07年住之江で初優勝。15年12月住之江グランプリシリーズでSG初優勝。昨年の獲得賞金額は5549万2333円。趣味はロードバイク。好きな食べ物は果物。同期は馬場貴也、中越博紀、長尾章平ら。168センチ、56キロ。血液型A。