松谷秀幸(34=神奈川)が通算2度目のG3制覇で5月2日開幕のG1日本選手権(ダービー)へ弾みを付けた。

 「まさか脇本君が降りて来るとは思わず、接触して前輪が浮いて怖かった」。それでも稲垣裕之の内で粘って立て直し、打鐘4角から仕掛けた脇本雄太を追走。鮮やかに差し切って13年6月の小田原以来2度目のG3優勝を決めた。3日にS級で活躍した師匠の佐々木龍也氏が現役引退。奮起して前場所Vを決めたが師匠からは「次が大事。決め球は最後まで取っておけ」と今シリーズに気合を入れられた。プロ野球ヤクルトに、投手でドラフト3位入団したが結果を残せずに転向。番手で粘る「決め球」で勝負を決した。練習仲間の郡司浩平の3月G2ウィナーズカップ制覇も刺激を受けた。次は「結果を残せていないG1」で結果を出す。【大上悟】