女王復活のカギはストライド/エ女王杯
<エリザベス女王杯>
女王復活の鍵はストライドにあり。「G1研究所」はエリザベス女王杯連覇を狙うリトルアマポーラ(牝4、栗東・長浜)の歩幅に注目した。春2戦マイルを走ったせいか、調教で1完歩で進む距離が昨秋より50センチ短縮。調教助手は、以前の大きな走りを取り戻せるよう努めている。
昨年の覇者で最優秀3歳牝馬にまで選ばれたリトルアマポーラが、今年は4戦して未勝利と苦しんでいる。ルメール騎手の手綱さばきと状態の良さで勝った昨秋と今年の違いは何か。調教を担当する影山助手は「強いて挙げるなら」と前置きした上で「去年よりも歩幅が狭くなっている」と証言した。女王復活の鍵はこの歩幅にありそうだ。
坂路で普通キャンターを行った場合、昨年なら1ハロン33~34完歩で駆け抜けていたが、今は35~36完歩を要するという。6メートルあった歩幅が5・5メートルと、最大50センチ短くなった。完歩が狭くなればそれだけ繰り出す脚の回転数が増え、スタミナのロスにもつながる。「追い切りの時計は出ているのに、結果が出ていないから気になる。大きく走らせるようにはしている」と、本番直前まで矯正する意向を口にした。
昨年は夏を北海道で完全休養に充てた分、帰厩後の調整に時間がかかった。ぶっつけで挑んだ秋華賞は6着だったが「放牧から帰ってきて走りが良くなっていた」と言うほど充実していた。今夏は宮城県の山元トレセンで調整しながらの休養で、順調度では今年が上にもかかわらず、秋初戦の府中牝馬Sは5着にとどまった。考えられる原因は春に使ったマイルの距離と走りのバランスだ。
春はマイラーズCで始動して最後のひと伸びを欠き7着。ヴィクトリアマイルも6着で3番人気に応えられなかった。「ヴィクトリアマイルを意識してマイラーズCを使ったが、距離自体短かったというのはあった。それに春は走りのバランスが悪く、良くならないまま競馬を迎えてしまった」と振り返る。マイルはこの馬には忙しく、速い流れに対応するために歩幅が狭くなった可能性がある。今回は中距離。好位からゆったり大きく走れる流れなら、本来の走りを取り戻してもおかしくない。5日の1週前追い切りではスムーズに手前を替えられるようになった。「距離は2000メートル以上あった方がいいと思うし、春に比べてバランスも良くなった」。昨秋の状態へ着実に近づいている。
「この中間は疲れもなく馬体重もすぐに戻った。今の感じでいけばプラス体重で出られそう。春のような体の変動もない」。前走までは角馬場からコース追いというパターンを、今回は坂路からコース追いという昨秋と同じパターンに変えた。より強い負荷を与えられることも状態の良さを物語る。メジロドーベル、アドマイヤグルーヴに続く史上3頭目の連覇は、大きな歩幅で堂々と走れるかにかかっている。【山本幸史】
[2009年11月10日7時58分 紙面から]
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