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チョウサンがレコードV/毎日王冠

- ガッツポーズしながらゴールする松岡正海騎手騎乗のチョウサン
<毎日王冠>◇7日=東京◇G2◇芝1800メートル◇3歳上◇出走14頭
やんちゃ坊主が陣営もビックリの大金星を挙げた! 伝統の一戦を制したのは、準オープンを勝ったばかりの単勝8番人気チョウサン(牡5、清水利)だ。東京芝1800メートルのコースレコードを1秒2も上回る高速決着で、日本記録にコンマ1秒差まで迫る圧巻の内容。重賞3度目の挑戦でタイトルをつかみ、天皇賞(秋)へ向け弾みをつけた。
会心のガッツポーズだ。伸びを欠くダイワメジャーの後ろで、じっと我慢した松岡騎手。残り300メートルで右ステッキを1発入れ、最後の1ハロンは全身の力を込めて馬の首を前へ、前へと押し続けた。秋の盾へ直結する伝統のG2。その舞台である東京芝1800メートルを、チョウサンと松岡はどの馬よりも速く駆け抜けた。
松岡から思わず笑みがこぼれた。「手応えが良かったので、4角を回って『もしかしたら』と…。抜け出してから遊んでいたので、どうかなと思いましたけどね」。騎乗停止により手綱を任された横山典騎手から「テンは無理せず、我慢して乗れ」とアドバイスされた。その言葉通り、ストーミーカフェが飛ばすハイペースの中で後方に待機。それが1分44秒2のコースレコードを記録する強烈な末脚を引き出した。
G1・4勝のダイワメジャーを筆頭に、オープン馬がズラリと並んだ一戦。対するチョウサンは前走で準オープンを勝ったばかりで、気性難のため5歳になってもやんちゃ盛りだ。過去の調教でウオーミングアップの最中に騎乗者を振り落としたこともある。しかし、精神的マイナス要素をカバーするだけの成長が馬体面に見られるようになった。中助手は「馬がしっかりしてきた。この元気がなくなったら、走らなくなるんじゃないかと思う」と。3月以来の騎乗となった松岡も「以前と違っていい雰囲気だし、またがった瞬間に充実しているなとすぐ分かった」と目を細めた。
陣営のかじ取りもズバリはまった。折り合いに苦労していたことから、6月の東京で初めてマイル戦に挑み2着。これをきっかけに中距離路線に的が絞られることになった。秋初戦は富士Sを予定していたが「頭数が少ないのと、1800メートルの方がいい」という判断から毎日王冠を選択。結果は見事に吉と出た。97年の中山記念(キングオブダイヤ)以来10年ぶりの重賞制覇となった清水利師は「びっくりして、何というか、驚いています。忘れたころに、ようやくですね」と目を丸くするばかりだ。
長山尚義オーナーの名前にちなんで命名されたチョウサン。青葉賞(4着)、ラジオたんぱ賞(12着)に続く3度目の重賞挑戦で、並みいる強豪を打破した。次の目標を問われた清水利師は「行くしかないでしょう」と、天皇賞・秋(G1、芝2000メートル、28日=東京)を掲げた。陣営も驚きの変身を遂げたチョウサンが、再びサプライズを起こすため大舞台へ進撃する。【山本幸史】
[2007年10月8日8時51分 紙面から]
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