こんな新スタジアム建設プランはいかがでしょうか? 湘南が新スタジアムへの本拠地移転を検討している。今季はJ1残留へ極めて厳しい状況に立たされているが、今後のタイトル獲得のため、チームの経営基盤の強化、サッカー専用のスタジアムの建設を構想している。完成は早くても22年以降だが、担当記者として胸が高鳴っている。やはり、地域密着のクラブらしく湘南地域のカラーが前面に押し出されたスタジアムができれば最高だろう。どんなスタジアムがいいか、勝手に想像を膨らませてみた。

 湘南のイメージといえば、やはり海。だったら、思い切って、スタンドの一部を砂浜にしてしまうのはどうでしょう。バーベキューをできる場所も用意して、大人数でワイワイとサッカー観戦も楽しそうだ。

 プールも作って、(おそらく)世界初の水着でサッカー応援もいい。リゾート気分も味わえて、まさに湘南のイメージにぴったりだ。寒い時期はプールを温泉にして、ゆったり応援。湘南は温泉地で知られる熱海、湯河原からも東海道線ですぐ。また箱根からも近い。そんな名湯に浸りながらの観戦も粋である。

 売店の飲食も充実させ、さらにご当地グルメをどんどん提供したい。湘南から少し離れるが、三浦半島であがるミサキマグロの回転ずし店や、マグロの解体ショーも人気が出そう。シラスなど地元の魚介類、親しい関係にある福島県の野菜などをたくさん使った軽食など独自性、地域性あふれる飲食店が増えれば、スタジアムの魅力も倍増する。

 プロ野球を見れば、広島の本拠地マツダスタジアムではバーベキューできる座席や、寝そべりながら見られる場所もある。楽天の本拠地コボスタ宮城に至っては観覧車まである。だがサッカーのスタジアムは、ただの座席ばかりの印象だ。もっと遊び心あるスタジアムがあってもいいはずだ。

 湘南は親会社を持たないで、市民・行政・企業と密に協力しながら、地元に根付き、愛されてきた。真壁潔会長も「神奈川には何度もタイトルを取って、子供たちが憧れるマリノスもいる。おもしろくて強いサッカーをして、斬新なプロモーションをするフロンターレもいる。そこにファンが流れないためには、自分たちの個性を持ってないと生き残れない」と話していた。だからこそ湘南には、サッカーと地域が共生し、過去に前例のない、奇想天外な「サッカーパーク」を建設してくれることを期待している。「おいおい、そんな簡単に言うなよ…」というクラブや関係者の方の声が聞こえてきそうですが…。【上田悠太】


 ◆上田悠太(うえだ・ゆうた)1989年(平成元年)7月17日、千葉県市川市生まれ。東京・東亜学園を卒業後、明大を経て、14年に入社。文化社会部から昨年11月、スポーツ部に異動。サッカーでは湘南、柏、千葉を担当。高校までは野球に明け暮れており、広島の大ファン。25年ぶり日本シリーズ進出にやや浮かれ中。