リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子のU-23(23歳以下)日本代表が行使する、24歳以上のオーバーエージ(OA)枠の3人目に浦和FW興梠慎三(29)が内定した。23日、日本協会が興梠に決まったことを発表した。

 既にG大阪DF藤春広輝(27)と広島DF塩谷司(27)の内定を先行発表しており、3人まで認められるOA枠をフル活用することが正式決定した。

 7月に30歳になる興梠は宮崎・鵬翔高から05年に鹿島入り。07~09年のリーグ3連覇に貢献した後、13年に浦和へ移籍して現在4季目を迎える。ポストプレーに秀でた万能型のストライカーでJ1通算298試合、92得点。昨季までJ1で4年連続2ケタ得点をマークしている。

日本代表の成績は国際Aマッチ通算16試合無得点。

 日本協会は14日に藤春と塩谷の選出を発表し、その後は「最後の1人」として一本化した興梠の招集を目指し、本人とクラブとの最終調整に入っていた。五輪本大会のメンバー18人は7月1日に発表される。

 ここまで、興梠との接触を認めて「待っている状況」と繰り返していたU-23代表の手倉森誠監督(48)は、OA3選手で唯一の攻撃的選手となる興梠について「しなやかさと、繰り返し野性味を発揮し続けられるタフさがあります。ポストプレーも、裏へ抜け出すプレーも、引いた相手に対しても、カウンター攻撃にも適応できます。間違いなくリオ五輪で、チームに攻撃のバリエーションを増やせる選手です。身体能力のある相手にも彼のしなやかさは効果を発揮するでしょう。プロ選手になって以来、鹿島のため、そして浦和のために頑張ってきた興梠選手に、このタイミングで日本のために輝いてほしいと思います。そして、18年W杯ロシア大会での活躍をモノにできる可能性を高めてほしい」と期待を寄せるコメントを出した。