22年サッカーW杯招致の日本落選を受け、大阪府の橋下徹知事は3日、JR大阪駅北側での新スタジアム建設構想について「こうなればもう要らない。今後は堂々と反対と言える」と述べ、建設反対の訴えを強める意向を示した。大阪市は検討を続ける姿勢だが、難航するのは確実だ。

 知事は「大規模施設については府全体で(場所を)考えるべきだ。本気でやるなら、府と市の枠組みを超えて『ワン大阪』でやらないといけない」と指摘。さらに「国もサッカー協会も全力で力を合わせないと世界の戦いには勝てない」と述べ、招致活動の在り方にも苦言を呈した。

 日本落選については「W杯が来なかったこと自体は残念」と述べた。

 一方、大阪市の平松邦夫市長は3日未明の記者会見で「(構想を)完全におろすことはないと思うが、いろんな提案をみんなで検討したい」とスタジアム構想の今後について明言を避けた。

 橋下知事が開催地決定の直前に構想に反対した点に触れ「(落選に)そう大きな影響はなかったのではと思う」と突き放してみせた。