日本代表の岡田武史監督(51)が、5月に欧州組を総動員し最強チームを結成する。5月末予定のキリン杯以降の招集を、セルティックMF中村らにすでに約束していたことが14日、分かった。欧州各国リーグが終わる時期に招集することで、W杯3次予選4試合が集中する6月に向け、集中してチームづくりを行う。

 バーレーン戦メンバーが発表されたこの日、フランクフルト稲本以外の欧州組招集を見送ったことに岡田監督は「無理する必要はない。試合前々日に合流してもいいパフォーマンスはできない」と話した。一方で、今週始めには関係者を通じ、中村のほかボーフムMF小野、ルマンMF松井、ボルフスブルク長谷部らにW杯3次予選の集中する6月に向けた5月の合宿と、テストマッチのキリン杯2試合への招集も通達した。

 欧州組に明確な目標を持たせると同時に、未招集によるフラストレーション解消も狙った最大限の配慮だった。本音では、日程が許すならば今回のバーレーン戦でも欧州組を招集したかったようだ。グレトナの経営悪化で23日のリーグ戦が消滅する可能性がある中村について、岡田監督は「(消滅が)決まれば変わるかも」と含みを持たせた。

 W杯予選に向けた合宿は、J1第13節終了翌日の5月19日以降に始まるとみられる。その時期は欧州各国リーグもシーズンが終了し、国内組と欧州組の同時招集も可能。6月2日のオマーン戦(日産ス)までの2週間を使い、岡田監督が最強布陣づくりに着手する。