日本代表の岡田武史監督(51)が合宿2日目にして、守備最重視の「オレ流サッカー」の構築に着手した。この日の午後練習では、パスを受けた攻撃陣に中盤やディフェンスの選手が瞬時に体を寄せて、ボールを奪う動きを繰り返した。1人で奪えなければマークを受け渡し、連続でプレスを掛け続ける。マンマーク主体のオシム前監督時代になかった戦術だった。

 中途半端なプレスには「足の速いFWだったら一発でやられるぞ」と気合を入れた。MF山岸は「守備からしっかり入って、という全員の意思統一をした。分かりやすかったし、少しずつ変わってきた」。全体練習後に細かく位置取りを指導された中村憲も「基本的なカバリングやプレスを確認した。徹底しないと」と意識を高めた。

 攻撃につなげる際も監督は(1)基本はサイド攻撃(2)全体が連動して動く、の2点を強調した。サイドにボールが入ったら、逆サイドとボランチに動きだすよう何度も指示。各自が頭で考えるオシム流とは違い、守備から細かい約束事が徹底された。【村上幸将】