岡田ジャパンがアウェーの洗礼を浴びた。敵地での調整を開始した10日、タイ協会が用意したグラウンドが劣悪なことが判明。練習直前になって別の会場を探す羽目になった。加藤GKコーチは「これがW杯予選。戦いはピッチだけじゃない。(戦いは)もう始まっているんです」と苦笑いするしかなかった。

 慌てたスタッフは別の場所を探したが、見つからない。午前中に複数の候補地を駆けめぐり、最終的に中心部から30分以上かかるパタナ・インターナショナルスクールに落ち着いた。それも岡田監督自ら、現地商社に赴任する早大時代の後輩に助けを求めて紹介してもらったものだ。

 同監督は「後輩がいいところを紹介してくれてね。これだけの施設はタイ中を探してもないでしょう」とニンマリだったが、選手の評判はいまひとつ。敵地のタイ戦は66年の勝利以来、1敗2分けと3戦未勝利。戦いは神経戦から始まった。