待ってろ、メッシ-。新生日本代表の司令塔となったMF香川真司(21=ドルトムント)が、ザックジャパンへの思いを激白した。グアテマラとの親善試合から一夜明けた8日、関西空港発の航空機でドイツへ出発した。早くもザッケローニ新監督の初陣となる10月8日アルゼンチン戦(埼玉ス)へ気合は十分。FWリオネル・メッシ(23=バルセロナ)に「真剣勝負」を挑む決意など、日刊スポーツの独占インタビューに答えた。【取材・構成=奈島宏樹】

 新生日本の攻撃を仕切り、パラグアイ、グアテマラ相手の2連勝に貢献した香川。パラグアイ戦では新生日本1号も決めた。ドイツで成長した姿を日本のファンに見せることもできた。だが、決して現状に満足していない。

 香川

 新監督がどういう布陣で、どういうサッカーをするのか分からない。でも(この2試合では)前の4人で流動的に動いてチャンスをつくる形はできた。パラグアイ戦は内容が良かったけど、グアテマラ戦はそうでもなかった。ミスも多く、シュートの精度を欠いた。あれくらいやれて当然。2-1では物足りない。どんな相手でも、自分たちの力を出し切って、勝たないといけない。

 1トップ森本の後方に2列目の3人が並ぶ布陣には収穫があったという。コンビを高めていけば、もっと多彩な攻撃ができると考えている。

 香川

 どうやって互いの能力を引き出せるか。動きを活性化しながら、どんどんボールにかかわっていく。次の試合でどれだけやれるか。そういう意味ではアルゼンチンは格好の相手だと思う。

 次戦10月8日のアルゼンチン戦はザッケローニ監督が初めて指揮をとる予定。さらに真価が問われると考えている。

 香川

 メッシのテクニックが、すごいのは誰もが分かっていること。でも、モリ(森本)とワンツーで抜ける。あるいは、FWにDFが気を取られたスキに裏を狙って走るとか。いろいろなやり方がある。コンビを高めることができれば、ある程度は崩せると思う。メッシやマスケラーノ、イグアインといった世界的にも有名な選手がいる超強豪チームと試合ができるのは、本当に楽しみ。4年後のW杯で勝つにはどうすればいいか。自分たちの攻撃的なサッカーが、どこまでできるのか。ある程度、真っ向勝負したい。

 新生日本代表では背番号「11」をつけた。だが、あまり好きな番号ではないという。C大阪の先輩、森島寛晃氏(現C大阪アンバサダー)がW杯日韓大会で背負った「8」をつけたいとひそかに希望する。

 香川

 そんなに背番号にこだわりはないけど、11番は何か変な感じだった。つけたい番号は、どちらかというと今までつけた番号ですかね。まあ、C大阪でつけた「8」には、思い入れはあります。

 ドルトムントに移籍して約1カ月半。新天地になじむのは早かった。だから、活躍につながった。ベンツに乗りドライブを楽しむなど、海外での生活を満喫もしている。

 香川

 まだ、ドイツ語は全然、話せません。本当に難しい。勉強はしてますけど、今は身ぶり手ぶりでコミュニケーションをとってます。でも、自分のやりたいことは伝わる。言葉は通じないとか、こういう厳しい環境は自分が望んでいた。どんなことも乗り越えたい。

 日本をもっと強くするには、どうすべきか。ドイツで屈強なDFにもまれながら、その答えを追求していく。