日本代表がアウェーで迎えるW杯アジア3次予選タジキスタン戦(11月11日)の直前合宿を、カタール・ドーハで計画していることが27日、分かった。スタッフが隣国ウズベキスタンやカザフスタンなどを視察していたが、アルベルト・ザッケローニ監督(58)が最終決断した。中央アジアのタジキスタンと中東のカタールでは、11月の気温差が15度もあるが、練習環境などを優先させた。

 26日に都内で行われたスタッフ会議で合宿地の現状報告を受けた指揮官は、5つ以上の候補地の中から「じゃドーハにしよう」と即決したという。11月6日から4日間合宿の予定で、ドーハ市内の練習場確保などでトラブルがない限り、近日中にも最終決定する。

 タジキスタンとは気候の異なるドーハは意外な選択だが、日本協会の原博実強化担当技術委員長は「いくつかある候補地の中から欧州組が集まりやすく、サッカーできる環境が整っている場所で考えたい」と話していた。ドーハなら欧州各地と日本から直行便があり、ホテルや練習場にも不自由しない。

 日本サッカー史でドーハは、94年W杯出場をロスタイムで逃した悲劇の地だが、ザックジャパンにとっては栄光の地。1月のアジア杯で優勝した。今予選、最大のヤマ場となるアウェー2連戦。思い出の地で4日間の合宿で士気を高め、タジキスタン戦、次の北朝鮮戦(同15日)に勝ち、次のステージへコマを進める。