インテルミラノDF長友佑都(25)が4ポジションをこなす。W杯アジア3次予選タジキスタン戦(11日、長居)へ向けた国内合宿が3日、神戸市内で始まった。6月以来の復帰となった長友は両SB、両サイドMFの4ポジションをこなすと宣言。CSKAモスクワFW本田圭佑(25)、シャルケDF内田篤人(23)、C大阪FW清武弘嗣(21)がケガで不在の中、長友がチームのシステムや状況によって臨機応変にポジションチェンジし、ザックジャパンを勝利へと導く。

 4カ月ぶりに代表復帰した長友は、長旅の疲れも見せず、子供のような無邪気な笑顔を振りまいて関西空港に降り立った。この日朝、イタリアから帰国。久々に袖を通す代表ユニホームが待ち切れんと言わんばかりに熱い思いを口にした。

 長友

 楽しみで、ワクワクしてます。うれしくて知恵熱出てますよ。幼稚園の遠足の前日みたいにね。

 思わず冗談も飛び出してしまうほどのハイテンション。7月に右肩を脱臼し、6月のキリン杯以来となる代表招集に心を躍らせた。

 今回の合宿には、チームの中心的存在であるFW本田だけでなく、右サイドで鍵を握るDF内田、FW清武がおらず、サイド攻撃において長友の存在はより重要になる。そんな中、長友は「右も左もどっちで出ても問題ない。あれだけ高いレベルで使ってもらっているし、同じようなパフォーマンスでやれる自信はある。今度は自分が引っ張るくらいのつもりでやる」と、頼もしい言葉を並べた。

 長友はこの日の練習ではより攻撃力を発揮できる3-4-3の左MFの位置でプレー。本番でのポジションはシステムとメンバーによって上下左右変わってくるが「相手は引いてくると思うので、サイドが重要になる。チームのために走りたい」と誓った。

 仮想タジキスタン戦として戦う7日のベトナム戦は3年前に代表初得点を決めた思い出の地・ホームズ。「アシストくらいは(したい)ね」。ベトナム戦勝利で弾みをつけて、11日の決戦へ-。長友は本田に代わるエースの自覚を胸にサイドから敵陣を切り崩し、ザックジャパンに勝ち点3をもたらす。【福岡吉央】